見出し画像

仕事も育児も「自分のこうしたい」を貫ける環境がある

川崎 絢司(かわさき・けんじ)。お客様のスマホからいつでも注文ができるシステム『Airレジ オーダー』のプロダクトマネージャーを務める。生活者の日常を便利にするサービスを社会実装するため、ITベンチャーからリクルートに転職。現在はUXチーム、開発、テストを行うQA、データ分析などを担当する20名弱のメンバーを束ねている。2021年には1児の父となり育休を取得。「育児は大変だけど楽しい」と話す彼に、リクルートの仕事や育休などの制度について聞いた。

リクルートの「新価値創造」へのスタンスに共感して転職

――川崎さんは、2015年にリクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)に中途入社されたそうですね。前職ではどのようなお仕事を?

ITベンチャーで、ソーシャルゲームや先端技術を活用したマーケティング手法の研究開発を行っていました。たとえば、「iBeacon(※)という技術を使って、スーパーや駅構内の特定のエリアに来た人のスマホに適切な情報を配信する」といった仕組みの実用化などを検証する仕事ですね。
※2013年にAppleが発表した、Bluetoothを使って屋内の位置情報を特定する技術

――もともと先端技術への関心が高かったのでしょうか?

サイエンスやテクノロジーそのものというよりは、人間の社会や環境に技術をどう活かせるかを考えることに関心がありました。学生時代は環境情報について学んでいたこともあって、人間とデジタルの関係を考えることが好きでした。コンピューターに対しても苦手意識はなく、先端技術やガジェットへの興味も高いタイプです。

――では、リクルートに転職しようと思われたきっかけについて教えてください。

研究や実証したプロダクトを社会実装まで持っていきたかったからです。前職で働いていた頃は、「テスト版のつもりで粗く作っても、短期的に売上を立てるためにそのまま製品化をせねばならず、結果としてスケールできない」という課題感を常に抱えていました。より多くの人に使ってもらうためには数々の検証から、より汎用的に作っていく必要があります。しかし会社としては投資体力をそこまで使えないため、短期で売上を立てるために急造の機能を足していくことを余儀なくされてしまう。会社としてプロダクトをスケールできない構造的な問題があったわけです。

――なるほど……。人間や社会のためになるプロダクトを届けたいという想いをお持ちの川崎さんとしては、口惜しさもあったと。それで、なぜリクルートへ?

人の生活や社会を良くしたいと本気で考えていて、そのために投資を惜しまない姿勢と文化があったからです。リクルートだったら、自分が仕事を通して成し遂げたい「先端技術で人間の生活を便利にする」ことが叶いそうだと思いました。


挑戦や失敗から学ぼうとする社風

――リクルート入社後は、どのようなプロダクトを手がけられてきたのでしょうか?

最初は新規事業を開拓するグループに配属され、Online to Offlineの新規サービスの企画や検証をしていました。たとえば、アパレル向けに開発された『ショプリエ』という各店のポイントカードを一括で管理できるアプリがあって、それを飲食領域に転用するための実証実験などを担当しました。

――現在の部署(飲食クライアントソリューショングループ)では、どのようなプロダクトを担当されていますか?

『Airレジ オーダー』を担当しています。お客様自身のスマホでメニュー兼注文画面にリンクするQRコードを読み取り、注文できるようにするサービスで、企画や立ち上げから携わりました。

――アイデアの起点は何だったのでしょう?

『ショプリエ』の実証実験の経験です。飲食業界について知るにつれ、技術や機械によって改善できる部分が多いように感じました。そのひとつが、「注文」です。スマホから注文できるようになれば、お客様は自分の好きなタイミングで注文できますし、店舗側は注文・調理・配膳を一括で管理できます。人じゃなくてもできる業務を技術や機械に任せることができれば、人にしかできないコミュニケーションや商品開発などに時間を割くことができます。

――リクルートへの転職のきっかけにもなったプロダクトの社会実装を実現されたわけですね。現在、どのような部分に仕事の面白さ、やりがいを感じていますか?

プロダクトマネージャーとして、どんなプロダクトがユーザーにとっての価値につながるかを見定め、チームメンバーと一緒に作っていくことが何よりも面白いです。また、それに対してユーザーの方から喜びの声をいただいた時には、大きなやりがいを感じますね。例えば、立ち上げ時には「こういうサービスを待っていた」「コロナ禍で生き抜くために、ぜひ早く作って欲しい」「この1年、なかなか客単価が上がらなかったが、これを導入して1か月で上がった」といったお声をいただきましたし、今も毎日のようにさまざまな言葉をかけていただきます。

――プロダクトマネージャーとしては、どのようなこだわりをお持ちですか?

僕は、ファクトベースかつフラットな議論を大事にしたいタイプのプロダクトマネージャーだと思っています。人間の価値観や判断は構造や状況に左右されるもの。もし何かのミスがあったときは、個人の責任ではなく構造や状況に目を向けて、そこを改善するように促します。そうした姿勢はチームメンバーにも評価してもらえているのかなと。そもそもリクルートという会社自体が新しい事業やマーケットにトライし続けてきた歴史を持つので、個人の責任を追及するのではなく、挑戦や失敗から何を学習したのかを大事にするんですよね。僕のマネジメントスタイルは、そうした社風の影響を受けていると思います。

リーダー層の男性でも当たり前に育休を取れる

――プロダクトの責任者であり、20名弱のメンバーを束ねるマネージャーでもある川崎さんですが、2021年4月から3週間にわたり、育児休職をされたと伺いました。制度を活用した理由について教えてください。

日本ではまだ男性の育休は珍しいのかもしれませんが、私は入社当初から取得する気満々でした。出産による女性の身体への影響度を知ったことも理由の一つです。産後に疲弊しているパートナーを支えたいと思っていました。

――2022年4月からは、男性が育児休暇を取りやすくする法改正が段階的に進んでいきますが、リクルートでは早くから男性が育児休暇を取りやすい環境を整えてきました。

確かに、自分の身の回りのリーダー層でも、育休を取得しているケースはよく見られます。でも、本来は何も特別なことではないですよね。特に僕の場合は第一子ということもあって、子どもと親の関係だけではなく、夫婦の関係が大きく変わるタイミングでもありました。お互いに親という未経験の人生がはじまるわけですから、夫婦の関係性や自分自身の生活リズムを調整するためにも、育休は絶対に取ろうと決めていたんです。それに、子どもにとって生まれてすぐの時期は愛着形成に深く関連すると思っていて、きちんと育児に専念したかったんですよね。

――育休を取得してよかったですか?

はい、よかったです。おかげで離乳食をつくること以外は何でもできるようになりました。離乳食は献立を考えるのがちょっと苦手で(笑)。生まれたときに一旦仕事から離れて生活リズムをつくれたので、今では平日は17時半に仕事を切り上げて、子どもをお風呂にいれたり寝かしつけたり。子育ては大変ですけど、毎日楽しいです。

――育休制度そのもの以外に、リクルートの支援で役立ったものはありますか?

社内サイトで育休取得者向けに「必要な手続きリスト」がまとめられていて、非常に役立ちましたね。妊娠判明から復帰まで、それぞれのフェーズで何をするべきか、項目ごとに整理されていたので助かりました。あとは、育児休暇に関する相談を受けてくれる専用窓口があって、メールなどで質問を送るとすぐに回答をいただけるんです。自分でいちから調べるとなると時間がかかりますが、いろいろな申請や手続きの細かいことについても丁寧に教えてもらえました。

――どのようなことを相談されましたか?

実は、いまもまさに育休2回目の取得について相談中なんです。というのも、なかなか保育園が決まらず、結果を待ってから育休申請すると、取得できるのが1ヶ月後になってしまいます。それだと慣らし保育に間に合わないので、どうしたらいいか相談しました。これについても具体的かつ的確なアドバイスをもらえるので本当に助かっています。

――制度の活用でつまずかないように、きめ細やかなフォロー体制が整っているのは魅力ですね。

はい。そもそもリクルートは育休制度以外にも、勤続3年ごとに最大28日間の休暇を取得できる「STEP休暇」や、年次有給休暇の未消化分を上限40⽇まで積⽴できる「ストック休暇」など、独自の特別休暇が多く用意されています。ライフステージによって自分の時間をどう振り分けるかは異なるものですが、目的ごとに細かく休暇制度が設けられているのは、とても柔軟だなと思います。キャリアアップのために時間を使いたいから「STEP休暇」を利用するなど、自分のキャリア形成や人生プランに応じた休暇の計画も立てやすいです。だからこそ、育児休暇も「育児に専念する期間」と割り切って取得することができました。こうした休暇の制度設計ひとつとっても、社員に寄り添おうとする会社の姿勢を感じています。

――仕事とプライベートを計画的に両立したい人には、適した環境と言えそうですね。

リクルートには、頑張って生きている人が人生をさらに面白くできる環境があります。特に、プロダクト開発をしたい人って、自分の企画やビジネスをかたちにしたい人が多いと思うのですが、その点についても実現性の高いものなら人とお金を投資してもらえる環境があります。また、僕のように仕事だけではなく育児も頑張りたいと思っている人に対しては、休暇制度や万全なフォロー体制で応援してくれます。

もちろんビジネスパーソンとして周りに対して迷惑をかけないように、仕事を段取りすることは必要です。でも、仕事に縛られて休暇を取りにくくなってしまうような社風や文化はありません。この環境を活用するもしないも自分次第。会社に依存するのではなく、キャリアやプライベートを自律的に設計したいと思っている人にとって、リクルートはうってつけの職場だと思います。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

プロダクトデザイン室では、一緒に働く仲間を募集しています。