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Air ビジネスツールズ プロダクトデザインチームの仕事って? - 新入社員の視点から -

こんにちは!
「Airレジ ハンディ」プロダクトデザイナーの樋口です。
私は2020年5月にリクルートに中途入社し、この記事を書いている現在で働き始めて4ヶ月目になります。

コロナ禍真っ最中に入社したため即テレワークとなり、実はまだほとんどのチームメンバーと直接会えていない状況ですが、
そんな環境下でもプロダクトデザインチームの一員として日々お仕事させていただいています。

今回はそんな入社したばかりの私の視点から、
「Air ビジネスツールズ プロダクトデザインチームってどんな仕事してるの?」
「実際に働いてみてどんな感じ?」

といったチームの内側について掘り下げていきたいと思います!

私自身について

まずは私が今までどんな経験をしてきたかについてお話ししたいと思います。

大学時代は法学部で、デザインとはほぼ関係のない政治学や社会学を学んでいました。
卒業にあたり、「理論だけではなく、社会の課題を解決できるようなアイデアを生み出すための実践的な方法を学びたい」と思い、大学院に進学。
修士課程で、「デザイン思考」「サービスデザイン」についての研究に取り組みました。

「デザイン」という言葉を聞くと、グラフィックデザインやインテリアデザインなどのモノづくりを想像する方が多いのではないかと思います。
しかし、私が学んでいた「デザイン思考」は、それらとは少し異なり、新しいサービスのコンセプトをつくる時に用いる方法のことを指します。
ユーザーを観察し、そこで得られた気づきを元にアイデアを生み出し、プロトタイプを繰り返しながら実装を目指していくことで、ユーザーにとって価値のあるサービスを生み出す、というプロセスについての研究を行なっていました。

そんな研究内容を仕事に繋げたいと思い、大学院修了後はIT企業で新規事業企画を行うことになりました。
新規事業企画の仕事は、それまで学んできた「新しいサービスをつくる」方法であるデザイン思考を活用するにはもってこいの場所でしたが、そこで大きな壁にぶちあたることになります。

なぜ転職しようと思ったのか

それは、大きな組織にデザインという新しい概念を導入することの難しさでした。
前職の会社は、クライアントが提示する要件に合わせてシステムを開発することを主な業務としていました。
そのため、いかに要件に沿ったシステムを期日内に開発するかということが重要視されており、
組織の中で新しいアイデアを考え、実践するという仕事はあまり行われていませんでした。
そんな組織の中で新しい方法を導入するということは、組織の文化を変えることにも等しく、相当な労力を要することでした。

組織に新しい方法を取り入れるうえでは、自分自身がその方法について熟知していないといけません。
しかし、大学院を卒業したばかりの私は、研究におけるデザインの実践は経験していたけれど、ビジネスについては無知でした。
そのため、会社の中で新しい事業をデザインするうえで、どう目標を設定し、どんな計画を立て、どう人を動かしたらいいのかがわからず、悩む日々が続きました。
試行錯誤を続ける中で、自分はもっとビジネスにおけるデザインのプロセスを理解する必要がある。
研究を通して、「こんなサービスがあったらいいな」というコンセプトを考える経験はしてきたけれど、
技術的にどう実装するのか、またビジネスとしてどう展開するのか、についてはまだ知識も経験もない。
それを身につけるためには、まずは具体的なプロダクトをつくる経験をすることが必要なのではないか?
と感じ始めました。

そこで、一つのプロダクトをつくることを通して、ビジネスとしてデザインを実践することを学びたいと考え、
Air ビジネスツールズを運営するリクルートのプロダクトデザインチームに転職することを決意しました。

プロダクトデザインチームの仕事

今私は「Airレジ ハンディ」という飲食店でのオーダーエントリーシステムのプロダクトデザインチームに参加しています。
このチームは、「Airレジ ハンディ」をより使いやすくするための機能を考え、アプリの動作や画面をデザインし、実装することが主な仕事です。
役割は大きく分けてデザインを担当するUXチーム、実装を担当する開発チーム、そしてアプリの品質保証を担当するQA (Quality Assurance) チームから構成されています。

チームの構成図

私はその中のUXチームに所属しており、お客様の課題を解決するためにどんな機能があったらいいのか?どんな画面だったら使いやすいか?を考えながら、アプリのUXデザインを行なっています。

プロダクトデザインチームの仕事の流れ

チームに参加して印象的だったことは、「アイデア発想→デザイン→実装→効果検証」の流れがチームの中で一気通貫で行われているということです。

私の前職の会社では、上記の通りクライアントが仕様を決定したシステムの開発を依頼される形がほとんどだっため、「アイデア発想→デザイン」はクライアントが、「実装→効果検証」は自社が行う、というように、各プロセスで担当組織が異なることが多いと感じていました。

そのような場合、実装するにあたって疑問点があったとしても「なぜそのような仕様にしたのか?」「本来このシステムによって解決したかった課題はなんだろう?」といった点についての認識を共有することが難しく、「とりあえずクライアントが決定した通りに実装する」という考え方になってしまいがちでした。

しかし、現在所属している「Airレジ ハンディ」プロダクトデザインチームでは、それぞれのプロセスの担当者が一つのチームに参加しているので、「なぜやるのか」「その課題の解決のためには本当にこの仕様で適切なのか」「このような動作は技術的に実装できるのか」「その機能は本当にユーザーの課題を解決したと言えるか」についてチーム全員が話し合い、意見を共有しながら取り組むことができます。そのため、プロダクトをより深く理解しながら開発を行うことが可能になると感じています。

仕事の流れ

チームのメンバーは、普段からTrelloというアプリで機能の改善案を記録しています。(アイデアを貯めておく場所なので、チームでは“Ideabank”と呼んでいます)
その中のアイデアを元に、今期はどの機能を開発するか?について、メンバーで話し合って決定します。

取り組む案件が決まったら、UXチーム・開発チームでそれぞれ担当者が割り振られます。
まずはUXチームが主体となり、開発チームと意見を交わしながら、その機能を実現するためには、具体的にどんな動作にしたらいいのか?どんな画面にするべきか?といったデザインを行なっていきます。
そこでは、Sketchという画面プロトタイプ作成ツールを使って画面をつくります。
もちろんゼロから作らなければいけないのではなく、Abstractという複数人開発用のツールがあり、そこでデザインデータを共有しながら作成していきます。

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(ちなみに、私が入社した直後はこのSketchの使い方の勉強から始めました。画面デザインを決める時は、単純に色がきれい!見やすい!というだけではダメで、なぜその色にするのか?既存のデザインと照らして、テキストのサイズや間隔はその数値で適切か?などを綿密に確認していきます。初心者にはなかなか大変ですが、言語化することでなぜ使いやすいと言えるのかが分かるので、次の案件に取り組む時の参考になります…!)

画面のデザインや動作について、Confluenceで資料を共有しながら議論を行い、検討を重ねていきます。
(Slackでラフに連絡を取り合うこともできます。また、今はリモートなのでGoogle meetやMicrosoft teamsなどのオンライン通話アプリも活用しています)

画面デザインができたら、inVisionというプロトタイプツールで動作をつけ、モックアップを作ります。
そこで開発やQAの方々とも一緒に動作を確認しながら、不明瞭な点を潰していきます。

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全員で議論を行い、GOサインが出たら、開発チームが機能の実装に取り組みます。

機能がリリースされたら、アプリの利用状況をデータで確認したり、お客様にヒアリングさせていただいたりしながら、その機能は有効だったのか?についての検証を行います。
このように、いろいろなツールを活用してそれぞれの役割同士でコミュニケーションを取りながら、プロダクトの改善に取り組み続けているのがプロダクトデザインチームです。

感じていること

入社4ヶ月で私が感じていることは、リクルートの人たちはとにかくロジカル!ということです。
ひとつのアイデアに対して、なぜやるのか?どうやって実現するのか?それで本当にアプリは使いやすくなると言えるのか?...などなど、様々な角度からストイックなまでに議論を重ねてプロダクトの改善に繋げていきます。
自分が取り組むこと一つ一つに対して根拠を持って説明できるようにするのは、正直なところとても難しいですが、丁寧に検討を重ねるぶん、最終的なアウトプットに対してチーム全員が納得感を持てるのが良いところだと思います。

また、転職の動機となった「デザインのプロセスに対する理解を深めるために、プロダクトをつくる経験をしたい」という点において、まさに思い描いていた通りの経験ができていると感じています。
上にも書いた通り、「アイデア発想→デザイン→実装→効果検証」の流れを、リクルートでは一つのチームで行なっているので、自分の担当以外の役割のことも理解しながら、同じ視点でプロダクト開発に取り組むことができるのが魅力だと思っています。

今はまだ吸収すべきことばかりですが、少しでも早く慣れて自分の価値を発揮できるようになりたいと思います。
デザインが好きな人にとってはとても学びの多い組織だと思うので、興味を持ってくださった方はぜひこちらのデザイナー募集サイトも覗いてみてください!
https://designer.recruit-lifestyle.co.jp/

最後まで読んでくださりありがとうございました:)

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