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「顧客の声に誰よりも耳を傾ける」 営業出身の私がSaaS領域のプロダクトマネージャーに挑戦する理由

こんにちは。リクルート プロダクトデザイン室 プロダクトマネージャーのsayaです。
私はリクルートに入社して4年間、営業として顧客接点職(以下営業)を経験した後、社内異動を希望し、プロダクトマネージャー職(以下PdM)に転向しました。
本記事では
・営業からPdMへ異動を希望した理由
・リクルートの社内異動制度
・リクルートにおけるPdMのお仕事
についてご紹介できればと思います。

▼こんな人に読んで欲しい

・PdMとしてリクルートのプロダクトデザイン室で働く人のバックグラウンドに関心がある方
・営業・カスタマーサクセスなど、クライアントやカスタマーと距離の近い職種で働く方
・人を動かすコミュニケーションやデザインに関心がある方

目次

前部署での仕事内容
異動のきっかけ・異動までのプロセス
現在のお仕事
異動前後のGAP(今感じていること)
最後に

前部署での仕事内容

まず最初に、異動前の仕事内容について紹介させてください。
前部署では高等教育機関(大学)向けの広告営業に従事し、担当顧客の学生募集における課題解決・コンサルティングに伴走。顧客の課題発見からKPI策定、目標達成のためのソリューション検討、効果検証まで行い、顧客とカスタマーに向き合い続けていました。
具体的には、あらゆる定量・定性データを活用しながら募集目標の策定およびターゲット設定を行い、社内外のクリエイティブディレクターと協働しながら広告を制作し、高校生(保護者・高校教員)に向けて大学や学問の魅力を届けるお仕事でした。
入社以来、私がこだわりを持って特に大切にしていたのは「カスタマーのインサイトに寄り添ったソリューション提案」です。
カスタマーである高校生のインサイトを知るために、在校生へのインタビューや、ターゲットとなる高校生の流行り事をインプットするなど、「カスタマーが何に困っているのか?どんな情報を欲しているのか?」といった一次情報に隈なく触れることを意識していました。
「売上の達成」にはもちろん尽力していましたが、営業としてそれ以上にやりがいを感じていたのは、仮説検証を経て実施した施策がカスタマーの心を動かすことが出来た瞬間。
顧客の課題解決に携わる中で、課題発見の筋がどれだけ良くても、カスタマー観点が欠けているソリューションではターゲットを動かすことは出来ず、インサイトを捉えないままアウトプットを磨き続けても課題解決に繋がらないことを実感しました。

異動のきっかけ

数年前、商品のリニューアルにあたり、私のこだわりを詰め込んだカスタマー目線の提案資料を作成したところ、その資料が評価され、他部署の営業の皆さんにまで活用いただいた機会がありました。それがとても嬉しかったのを覚えています。この経験から「いつか仕組みを創る側になってみたい」という想いを抱いたのが最初のきっかけです。
また、広告を通じたコミュニケーションに向き合い、人の心を動かす仕事に携わる中で「より潜在的な人の感情に向き合い、人の心を動かし顧客の体験にも影響を与えられるような仕事にも挑戦してみたい」という想いを強く抱くようになりました。
そんな時に、プロダクトデザイン室の運営するnoteを通じて、「ユーザー視点」「答えは現場にある」という考え方に共感し、そういった文化の中で挑戦したいと思い異動を希望しました。

異動までの道のり

次に、実際に私が営業からPdMへ異動したプロセスについてお伝えできればと思います。
リクルートには「キャリアウェブ」という制度があり、希望する職種・領域へ自らの意思によって異動を希望することが可能です。
社内での選考を実施した後に、募集者と応募者の双方の希望が合えばマッチングが成立し、異動が実現します。
※キャリアウェブの詳細については下記をご参照ください。
キャリアウェブ制度について

異動を検討するようになってからは、まずPdMの業務理解と自己分析に取り組みました。

①   PdM業務の解像度を高める
営業として普段プロダクトを企画・開発する人と話す機会はありましたが、具体的にどんな業務を日々行っているのかが分かりませんでした。なので、まずはPdMの業務を知るために、社外向けnoteの記事を読んだり、プロダクトデザイン室主催のイベント(プロデザ!BYリクルート)に参加したりしました。実際にPdMとして働く方々の声に触れることで、業務の解像度が高まっていきました。

② 自分の強み・弱みを言語化する
業務のイメージが湧いてくると、プロダクトデザイン室での業務において、営業出身だからこそ発揮できる価値と、逆に今の自分に足りないスキルや経験を自然に言語化しやすくなりました。また、ちょうど自己分析に取り組むタイミングで、社内のダイバーシティ推進室が主催する女性社員に向けたキャリア構築講座「Career Cafe」に参加し、先輩社員や外部講師の方のセッションを聞きながら自分の強みを棚卸しすることができ、とても良い経験になりました。

③ 自分の希望する領域を検討
キャリアウェブでは希望する職種に加えて、希望する事業領域に応募ができます。リクルートには、求人・旅行・結婚・飲食などカスタマー向けのマッチングサービスから、業務支援や決済などのSaaSまで様々な事業があり、プロダクトの規模・フェーズも様々です。当初、領域・職種どちらも変わることに不安もありましたが、棚卸を経て「幅広い業種に関わり、市場を俯瞰する視点を培いたい」「顧客視点を徹底した文化の中で働きたい」という軸が定まり、様々な事業の中でも業界横断型のHorizontalなサービスを展開し、徹底的な現場主義であるSaaS領域を志望しました。

現在のお仕事について

現在は、SaaS領域が展開する「Air ビジネスツールズ」のうち、『Airウェイト』というサービスを担当しています。
『Airウェイト』とは、待ち時間における不満を解決するための受付・順番待ち管理システムです。
日々の業務では、要望内容の検討・担当案件の推進を中心に担いながら、プロモーションサイトの導入事例制作や問い合わせ対応も担当しています。
この場では、要望内容の検討・担当案件の推進についてお伝えできればと思います。

〇 要望内容の検討
具体的には営業との定例ミーティングや失注・解約データを基にしながら、顧客から寄せられた要望を把握します。その際に、どんな温度感なのか・要望が挙がっている顧客や業種以外にも汎用性がありそうか等、様々な角度から要望に関する情報を集めていきます。この過程での情報が後々の案件を推進する際に重要になってくるため、営業時代に培った経験を生かしながら、日々営業・カスタマーサクセスといった顧客接点チームとコミュニケーションを図っています。

〇 担当案件の推進
問題の深堀りをするために、顧客やカスタマーへの定性定量調査・競合サービスのリサーチを実施し、最適な打ち手を検討していきます。打ち手が決まったらデザインチーム・開発チームと連携しながら要件定義を行い、リリースに向けた準備を行います。関係者を巻き込みながらプロジェクトを推進する動きには、営業時代に制作チームの方々と協働した経験が活かされています。
実際に異動後に担当したリリース案件を社内向けに共有した際、営業やカスタマーサクセス担当者から「この機能を是非お客様に提案したい」という声をもらい、とても嬉しかったです。どれだけ良い機能を創ってもその価値を届けてくれる方々がいないと事業は成長しないということを改めて実感し、営業やカスタマーサクセスの皆さんがより顧客の皆さんに価値をお伝えできるような環境や仕組みづくりにも今後取り組んでいきたいです。
異動前から『Airウェイト』は街中でよく見かけており、実際にカスタマーとして利用した際に、飲食店での待ち時間を活用して周辺を観光することができ、「とても便利なプロダクトだな」と感動した経験があります。現在は実際にプロダクトを創る側になり、休日などに街中で『Airウェイト』を見かけると、やりがいを感じています!

異動前後のGAP(今感じていること)

SaaSプロダクトデザイン室に異動してから感じたギャップは「組織を横断する、プロダクトを超えた関わりの多さ」です。
「Air ビジネスツールズ」は会計・決済・予約管理・採用管理等、15ものプロダクトを展開しています。
異動前は「担当プロダクト以外のメンバーと関わる機会がそこまで多くないのでは…?」と想像していましたが、SaaSプロダクトデザイン室横断の取り組みを通じて想像以上にプロダクトを超えた繋がりを築くことができました!
その取り組みの1つとして、SaaSプロダクトデザイン室横断で発足した「Research Boost Community(通称RBC)」に参画し、半期コミュニティメンバーとして活動した経験をご紹介します。

・「Research Boost Community(通称RBC)」とは?
SaaS領域プロダクトデザイン室横断で各プロダクトからメンバーが参加し、担当プロダクトのリサーチを実践しながら、メンバー間で相互作用し合いリサーチのスキルや知識を高め合うコミュニティです。
このコミュニティに参加する中で定量アンケート調査やユーザビリティ調査といった、あらゆるリサーチ手法に関する学びが深まったのはもちろん、他プロダクトのメンバーと協働してリサーチを実践したり、海外カンファレンスの視聴をはじめとした勉強会に参加したりしました。何より顧客の声を聞く大切さを共に実感しながら互いに高め合う仲間ができ、貴重な経験となりました。
また、「Air ビジネスツールズ」のプロダクトは業種も関わる業務も多岐にわたるため、普段のメンバーとの会話の中で、他プロダクトの課題感や案件内容を知る事もでき、大変勉強になっています。
RBCの他にも、SaaSプロダクトデザイン室ではプロダクトを超えた議論・交流の場が普段から多く設けられており、刺激を受けることが多いです。

最後に

顧客接点職とプロダクトマネージャー職。
職種は異なりますが「顧客が潜在的に抱える課題を引き出し、最適なソリューションで課題を解決する」というゴールは同じで、自分自身、営業業務で培った一つひとつの経験が今の仕事に活きていることを日々実感しながら働いています。
顧客やカスタマーにとってより「使いやすい!」と思ってもらえるよう、これからも営業で培った顧客視点を大切にしながら、誰よりも顧客の声に耳を傾けられるPdMを目指したいです。
本記事を読んでくださった方が、PdMというキャリアの選択肢に魅力を感じてくださったら幸いです。
長文になってしまいましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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