リクルート プロダクトデザイン室
旅にまつわる『じゃらん』クライアント向けPdMの面白さ
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旅にまつわる『じゃらん』クライアント向けPdMの面白さ

リクルート プロダクトデザイン室

こんにちは。『じゃらんレンタカー』のプロダクトマネージャーをしている溝口です。
リクルートには2019年6月に中途入社しまして、これまで主に旅行領域のクライアント向けのプロダクト企画や開発推進を担当してきました。

今回は旅行領域のプロダクトマネージャーの中でも、toB側のプロダクト担当する場合の仕事内容についてご紹介できればと思います。
自分が入社前外から見ていた時はなかなかイメージしづらかった部分もあるので、この記事で具体的な内容まで踏み込んで紹介させていただきます!


1.リクルートの旅行領域が扱うプロダクトは?

みなさんリクルートの旅行領域と聞いて何を思い浮かべましたか?国内のホテル・旅館を予約する『じゃらんnet』を思い浮かべた方が多いのではないでしょうか?

じゃらんnet』は国内最大級の宿泊予約サイトですが、リクルートの旅行領域ではそれ以外にも様々なプロダクトを展開しています。
じゃらんの名前を冠した、

じゃらんパック:航空券とJR新幹線/特急といった交通手段と宿泊予約をセットでの予約サービス
じゃらん遊び・体験:国内レジャー・アクティビティの予約サービス
じゃらんレンタカー:レンタカーの予約サービス
じゃらんゴルフ:ゴルフ場の予約サービス
じゃらんコーポレートサービス:企業の出張用の宿泊予約サービス

また、ホテル・旅館など宿泊施設の業務をサポートする、

トリップAIコンシェルジュ:カスタマーの質問に宿・ホテルに代わって答えるチャットボットサービス
レベニューアシスタント:宿泊施設の収益最大化をサポートするサービス
ホームページダイレクトサービスプラス:宿泊施設のホームページ作成サービス

などです。

リクルートのプロダクトマネージャーの業務は、各サービスごとに、個人ユーザー向け(B to C)プロダクトの担当と、
企業クライアント向け(B to B)プロダクトの担当に分かれていることが多いです。
この記事ではクライアント向けのプロダクトを担当する場合の業務について紹介させていただき、後日別の記事で個人ユーザー向けの業務について紹介します。

2.旅行領域 クライアント向けのプロダクトマネージャーの業務とは?

業務内容は大きく2つに分けられます。

a.メディア関連
 a.1個人ユーザーのニーズにあったプランを企業クライアントから仕入れて、魅力的な品揃え(※)を作ること
 a.2企業クライアントの集客支援を行う広告機能の検討・販売
b.業務支援関連
 b.1クライアントの業務効率化
 b.2クライアントの収益最大化

旅行領域には先に紹介したように様々なプロダクトがありますが、メディア系のプロダクトをご存じの方が多いと思いますので、a.1にフォーカスしてご紹介します。
※品揃えの「品」とは、ユーザーが実際に選ぶ商品のことで、じゃらんnetであれば宿泊施設様やそのプラン、プラン価格に影響するクーポンなどのこと

魅力的な品揃えを作るといっても、何をすればよいのでしょうか?
リソースも限られている中なので、ユーザーニーズが高いものから優先的に提供できるように、品揃えの全体像を整理し優先度をつけて考えていきます。
品揃えの全体像整理については、ユーザーの旅行のプロセス検討に沿って構造化していきます。
詳細は割愛しますが、大まかな旅行のプロセス検討は①どのエリア・宿に行くか?②いつ行くか?③誰と行くか?④どのプランにするか?と想定しています。
実際に、じゃらんの宿泊予約だと以下の図のようなイメージです。
上位概念の要素が欠けてしまうと、どうでしょう?
沖縄の宮古島にいきたいのに、そもそも空き枠がなければ人数やプランの選択までにはいかず、他のサイトを探したりしてしまうので、上位から優先的に検討をしていきます。

品揃えの全体像
品揃えの全体像

(1)じゃらんnet(ホテル・旅館の予約)における業務例

 在庫を構造化したうえで、改善幅や難易度を考慮しながら各要素に対し打ち手を検討・推進していきます。
 じゃらんnetで実施している各要素での取り組みのうち、今回はプランへの取り組みを紹介します。

 ユーザーはエリア・宿・日程・人数が決まったら、具体的にプランを選んでいきますが、その際に「価格」はユーザーがプラン選択をする際に大きなトリガーになります。
 もしじゃらんnet以外のサイトで同様の安いプランがあったら、じゃらんnetでなくそのサイトで予約しようとする方が多いのではないでしょうか?
 価格の考え方は大きく2つに分けられます。旅行予約ではGo To トラベルクーポンでご存知の方も多いと思いますが、クーポンを活用するケースが広がってきています。
 └そもそものプラン価格
 └クーポンを適用した後の価格
 クーポンは宿泊施設様が集客をしたい場合に使える機能であり、ユーザーにとっても旅行をお得に行けるようになるものです。

 旅行サイトで予約するさいにユーザーは各サイトで価格比較を行うことが多いので、
 魅力的な品揃えを作るという意味では、宿泊施設様が集客したいときにしっかりクーポン発行できる土壌を整えておく必要があります。

 しかし、他OTA(オンライン・トラベル・エージェント)に比べてじゃらんのクーポン発行が伸び悩み、じゃらんでの予約者数が他OTAと比較して減っていることが判明しました。
 そこで他OTAとの仕様比較や宿泊施設様へのヒアリングを行うと、課金体系の違いによってクーポン発行量に差分が出てしまっていることが明らかになってきました。

 当時じゃらんでは機能を定額制で提供していたのですが、他社は従量課金制となっていました。
 よって小規模な施設様でも集客を行いたいときに、定額制の仕組みより気軽に使うことができる状態となっており、
 結果としてじゃらん全体のクーポン発行量が競合と比較して少なくなってしまっていました。

 ただ、金額体系の変更は、商品仕様の大きな変更となります。
 また従量課金制にすることで、宿泊施設様の視点では定額制のときよりもかかるコストが大きくなってしまうケースもありました。
 失敗すると後戻りできない大きな開発になるので、フィジビリスタディとして、実験的に手運用の商品を開発して、営業担当と協力しながら宿泊施設様に導入を進めました。
 実際に宿泊施設様に導入活用してもらい、拡大できる見立てが立ったところで商品開発を実施したところ、
 結果的には、定額だったときよりも多くの宿クーポンが発行され、宿泊施設様の集客拡大・ユーザーへのお得なプラン提供=品揃えの改善につなげることができました。

(2)じゃらんレンタカーにおける業務例

 (1)は品揃え全体像のうちの、「質」に係る部分でしたが、じゃらんレンタカーにおける事例では、「量」にかかわる取り組みを紹介させていただきます。

 宿泊予約の「じゃらんnet」はサービス規模も大きくなり、成熟しているプロダクトになります。
 一方でじゃらんレンタカーは比較すると品揃え面でも「量」部分の伸びしろも残っている状態です。

 レンタカーの予約をするケースにおいても、ユーザーはどのような順番で予約行動をしているのかを考えます。
 レンタカーの場合は、車に乗ること自体が目的というよりかは、「どこかに旅行に行きたい」「買い物に行きたい」といった別の予定が主目的となり
 そのための移動手段としてレンタカーを借りる方が多いです。
 そう考えると、やはりレンタカーも「いつ・どこで借りたい」というニーズが最初にあって、それを満たせるプランの中で車の種類や価格の比較をするはずです。
 先に別の予定が決まっているとすると、レンタカーを借りたい日程でに借りたい場所に在庫があることが非常に重要になってきます。
 また、レンタカーはコロナ禍になってますます予約の直前化が進んでいますので、直前でも借りられるような状態にしていくことが重要になってきます。

 前提として、じゃらんレンタカーでプランを販売するためには、事業者様にプランを作り在庫を設定していただく必要があります。
 事業者様側も自社サイトでの販売を行っているので、じゃらん側で予約が入った場合は、自社サイトと管理状況を同期できるように、じゃらんから自社サイトに予約情報を取り込みます。
 ただ、取り込み作業のリードタイムを見込んで、オーバーブッキングが発生しないように、じゃらんレンタカー上での予約は前日までで締め切ってしまう事業者様が多い状況でした。

 宿泊施設の場合はサイトコントローラーといって、各OTAと自社での在庫を共通化して販売することが進んでいるため、予約取り込みなどは発生しておらず、直前までどの販路でも販売することができるのが一般的です。
 しかしレンタカーでは販路が宿泊予約ほど多いわけではないこともあり、そのようなプロダクトを利用している事業者様は数少ないと考えております。

 この課題を解決できるように、各事業者様の予約・在庫情報を連携できるような機能を開発していきました。
 これによって在庫・予約が連携できるようになり、オーバーブッキングの懸念がなくなり、じゃらんレンタカー上でも直前予約が販売できるのでじゃらん・事業者様双方にとって売上拡大につなげることができました。

 この案件自体は、課題や改善点自体が明らかで、課題の深掘りといった点では難易度が高くないのですが、
 目的を実現するような機能設計やプロジェクト推進の難易度が高くなってきます。
 というのも前述のクーポン機能の改善と異なり、事業者様との協業が必要となるためです。またシステム間を連携することによって、直前まで在庫を販売できるようになるというメリットはあるものの、連携によるサイトの処理速度劣化が起こることを考慮したり双方で障害があったときの運用フロー設計・体制設計などを丁寧に作る必要があります。

3.旅行領域 クライアント向けのプロダクトマネージャーの面白さ

 旅行領域の業務内容について、イメージが湧いたでしょうか?
 今回例に挙げた(1)(2)ともに旅行領域のじゃらんを冠したサービスですが、サービスの成熟度・市場環境も違うものです。
 旅行領域のプロダクトマネージャーでは、これ以外にも様々なプロダクトに関わることができるため、ひとつの領域にいながら多様な経験を積むことができるのが面白さのひとつです。

 また、旅行領域は観光市場という非常に大きいマーケットと向き合うため、社会的なインパクトが大きな領域であるのも魅力です。
 観光は日本経済に大きく貢献する事業でもありますし、今後も大きくなっていくマーケットです。
 是非、旅行領域のプロダクトマネージャーに興味をもっていただき、一緒に盛り上げていけたらと思います。
 

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