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就活生に楽しく自己理解を深めてほしい『リクナビ他己分析』に込めた想い

 こんにちは!リクルートのプロダクトデザイン室で、『リクナビ』のプロダクトマネージャーをしている草野です。
 私は、2015年にリクルートに新卒で入社し、転職領域→就活領域→転職領域→就活領域と行き来しながらも、一貫して人材領域のプロダクトデザインを担当してきました。
 今回は、私が担当している『リクナビ』において、2022年4月にリリースした新機能である『リクナビ他己分析』をどんな想いで作ったのかを紹介します。

そもそも『リクナビ』ってなに?

 『リクナビ』は、「就職先を見つけたい学生」と「新入社員を受け入れたい企業」をつなぐ就職情報サイトです。就活生は、『リクナビ』に掲載されている企業のインターンシップを探したり、プレエントリーや説明会・面接の予約などをしたりできます。『リクナビ』では、就活生一人ひとりの志向に合った企業情報をお届けし、就職活動のお手伝いをしています。



就職支援はリクルートの創業事業

 遡ること1960年代、日本の学生は学校や知り合いの紹介を頼って就職することが一般的で、就職先を自由に検討する手段はありませんでした。そこで、「これまでの就職の当たり前を変えたい」という想いから、リクルートが1962年に創刊した情報誌が、新卒者向けの求人情報を集めた「企業への招待」でした。「就職先は自分の意思で選ぶ」という価値観を提案した、日本で初めての求人情報メディアとなりました。
 そこから、現在に至るまで60年という歳月が流れ、紙面からWebサービスへの媒体の変化や、様々な機能アップデートを行いながら、2022年「出会いをもっとシンプルに、決めるをもっとインタラクティブに。」という想いのもと、日々サービスを改善しています。

他己分析機能に込めた想い

 今回は、『リクナビ』が提供している様々な機能の一つである『リクナビ他己分析』について、どのような想いで企画・開発をしたのかお伝えしたいと思います。

 就活というと「企業選び」が中心のようなイメージも強いですが、「企業選び」と同じくらい重要なのが「自己分析」です。
 

 一方で、普段就活生と会話していても、この「自己分析」がとても難しく、結局自分の強みや特徴がよくわからずに苦戦している声をよく耳にします。

 考えてみれば、自分も8年前に就職活動を経験していますが、「自己分析」にとても苦労しました。自分の強みや特徴を自分で考えても正直よくわからなく、当時一緒に研究やプロジェクトをやっていた仲間に聞いて、思いがけない自分の強みや、反対に弱みも知ることができたことを思い出しました。自分が就活生のときの自己・他己分析でわかった「チームでの協働を追求するのが好きであり、得意である」ということはいまの仕事でも自分の特徴として変わらないものになっています。
 
 さて少し脱線してしまいましたが、学生からの悩みの声や、自分の実体験も合わせたときに、『リクナビ』に既にある「リクナビ診断」という自己分析機能だけでは「自己分析」としては必要十分ではなく、まわりの友達や両親から自分がどう見えているのかを知ってもらい、少しでも就活生自身が強みや特徴を認知するお手伝いをしたいと思い、『リクナビ他己分析』を作ることになりました。

『リクナビ他己分析』の機能

 この『リクナビ他己分析』は「タイプ診断機能」と「フリーメッセージ機能」の2つで構成されています。

 「タイプ診断機能」は簡単な質問に答えると、目標の置き方や課題の進め方が「チャレンジ型」か「ステップ型」かという点と、「コミュニケーションの取り方」が「論理型」か「気持ち型」かという点の2軸で、「創造重視」「秩序重視」「調和重視」「結果重視」の4タイプに分けられ、それぞれのタイプをイメージしたキャラクターと一緒に、自分がどのタイプなのかわかるものになります。

 「フリーメッセージ機能」は下記に画像のある5つの質問を匿名で記載をしてもらうものになります。


タイプ診断へのこだわり

 タイプ診断は主にこの3つのポイントにこだわってつくりました。

  • 4タイプの優劣はなく、みんな違ってみんな良いという思想のもと、自分はどのタイプなのかを知ることで、さらに強みを発揮することができるようにしました。

  • 他己分析は6つの質問でタイプを診断できるようにして、とにかく簡単にできることを意識しました。また、タイプも4つに絞りわかりやすさを重視しました。

  • 自己分析と他己分析を比べられるようにして、自分の認知と合致する部分と、違う部分をわかるようにして、ヒントを得られるようにしました。

フリーメッセージへのこだわり

 フリーメッセージは主にこの2つのポイントにこだわってつくりました。

  • 記載者を匿名にすることで、依頼者にとって良いことも、課題なこともストレートに書いてくれるようにしました。

  • 応援メッセージの設問を用意することで、依頼者が就活のモチベーションを上げてもらえるようにしました。

利用してくれた学生の実際の声

・「周囲からこんな風に見えていたのかというのを知れた。」
・「身に余るぐらい褒めてもらって、反省するべき点も書いてもらって何度も見返している。」
・「温かいコメントをくれて嬉しい。」
・「他己分析の結果を見て泣きそう。」

  実際に機能をリリースしてみて、学生の声を聞いたり、SNSで反響を見ていたりすると、ポジティブな声が多く、まだまだ改善の余地は大きいですが、就活生に少しでも気づきや良い体験などを提供できていることを嬉しく思います。

今後のやりたいこと

 この『リクナビ他己分析』が就活生の「自己分析がうまくできない」という課題にアプローチをしていけることがわかったので、この機能を多くの就活生に知ってもらいたいと思います。

 さらには、もっと自己・他己分析がやりやすいように画面デザインを工夫したり、分析パターンのバリエーションを増やしたりすることで、就活生がさらに自分を知る機会を提供していきたいと考えています。



さいごに

 最後まで読んでいただきありがとうございました!

 この『リクナビ他己分析』は現在リクナビで検討している様々な機能の一例です。就活生が就職体験をさらに良くしてもらえるようにプロダクトの改善を引き続きしていきたいと思います。

プロダクトデザイン室では、一緒に働く仲間を募集しています。