「会社員」と「経営者」を兼業することで、双方にメリットを生む。リクルートの副業事情
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「会社員」と「経営者」を兼業することで、双方にメリットを生む。リクルートの副業事情

リクルート プロダクトデザイン室
リクルートプロダクトデザイン室で、新規事業の開発に携わるDoris Xie(ドリス・シャ)。会社員として働きながら自身でも事業を起こし、日本各地の特産品ブランドと中国の消費者をつなぐECプラットフォームを運営している。
会社員と経営者を“兼業”することで、それぞれの仕事にポジティブな影響があると語るDoris。特に、リクルートの新規事業を生み出す仕組み、人材育成の仕組みから学ぶことは多く、同時にそれを自身の会社で実践することの難しさも感じているという。本業での経験を副業に活かし、そこで得た学びをまた本業へフィードバックする。そんな好循環を生み出す、Dorisの働き方に迫る。

年齢や経験に関係なく、モノが言えるカルチャー

――Dorisさんは2018年にリクルートへ入社する前から、自身でも会社を経営されているそうですね。

Doris:はい。会社を起こしたのは2016年。そのころはリクルートとは別の会社に勤めていて、当時から会社員と自分の会社を兼業していました。リクルート入社後にしばらくの間は自社の事業を縮小していましたが、2020年に育休から復帰した後に新しいサービスをリリースしました。現在は会社員の業務がメインで、経営者としての仕事は平日の夜や週末に行なっています。

――それぞれのお仕事について詳しく伺う前に、これまでのキャリアについて教えてください。

Doris:前職では中国を母体とするオンライン決済サービスの、日本法人立ち上げメンバーとして働いていました。主な役割はマーケティングで、日本市場でユーザーを獲得していくための施策を主導する立場です。営業担当者と二人三脚でサービスのパッケージを作って売り込みをかけたり、日本のパートナー企業とアライアンスを組んだりしながらスピーディーに展開していったところ、3年間で10万以上のお店に加盟していただくことができました。そのパートナー企業の一つがリクルートだったんです。

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――リクルートと仕事をしてみて、どんな印象を持ちましたか?

Doris:当時は定例会議などの場で接するだけでしたが、社員一人ひとりが楽しく生き生きと働いている様子がうかがえました。また、新しい事業や自社プロダクトを次々と生み出している会社という印象があり、改めて興味を持ちましたね。ちょうど、前職の会社ではある程度の規模までサービスを拡大し、自分の役割を果たし終えたと感じていたころだったため、新しい仕事を体験したいと思ってリクルートに転職しました。

――リクルート入社後は、どんな業務に携わりましたか?

Doris:当初は前職での経験を活かした業務がメインで、具体的には『Airレジ』というPOSレジアプリのサービスを中国市場に展開していくための、マーケティング戦略の立案に携わっていました。2021年10月からはプロダクトデザイン室に異動し、プロダクトそのものを作ったり、ブラッシュアップしていく業務を担っています。

――つまり、これまでの「モノを売る」業務から「モノを作る」業務に変わったと。

Doris:そうですね。これまでは既存のプロダクトをいかに多くのユーザーに広めていくか、いかに信頼を得て、使っていただくかを考える業務でした。対して、現在の業務はプロダクトをゼロからイチのフェーズで立ち上げ、UI/UXを改善し、ユーザーへのヒアリングをもとにブラッシュアップしていくことです。

この「モノを作る」「モノを売る」という2つのフェーズに関われていることは、私にとってとても大きな経験になっています。なぜなら、私が将来やりたいのは、さまざまな企業の新規事業を立ち上げ期から支援すること。そのためには売るだけでなく、作る側の知見やスキルの獲得も必須ですから。

――リクルートの「モノ作り」には、どんな特徴があると感じましたか?

Doris:一つのプロダクトを開発する際にも、リクルートならではのボトムアップのカルチャーが生かされていると感じます。もちろん、グループ全体の戦略を考える上長はいますが、チームのメンバーはそれを単にこなすだけではなく、一人ひとりが思ったこと、カスタマーとのコミュニケーションのなかから感じたことなどをプロダクトに反映していく文化が浸透しているんです。それは、新入社員や転職したばかりの社員も例外ではありません。メンバーは大きなやりがいを感じますし、この仕組みがサービスの急成長にもつながっていると思います。

その日の目標と業務時間を決め、ダラダラ引き延ばさない


――ご自身が経営する会社では、どのような事業を行っていますか?

Doris:現在は「日本国家館」という、WeChatミニプログラム内に開設したECプラットフォームを運営しています。中国の消費者向けに日本全国の地域ブランドを紹介し、購入してもらうためのサービスです。日本の各地には、あまり有名ではなくても質の高い、地域で長く愛されている製品がたくさんあります。これをしっかりとブランディングして、中国のユーザーにその良さを知ってもらった上で届けたいという思いがありました。

例えば、今年2月には6つの県の名産品を紹介するライブ配信を行い、宮崎県のゆずを使った塩、徳島県の「ジャパンブルー」と呼ばれる藍色の染料を使ったグラス、岡山県のトマトを使ったお酒などをリリースしました。中国の消費者からの反応もよかったです。こうした日本の知られざる名品を、地域の文化的側面も含めて知れる機会はなかなかないということで、好感触でしたね。

――こうした日本の地域ブランドと中国の消費者を結ぶプラットフォームは、ほかにないのでしょうか?

Doris:あるにはありますが選択肢が限られていますし、出店のハードルも高いです。大手のECモールに出店するとなると初期費用が1000万円くらいかかることもありますし、中国語対応が必須になります。それだけのコストに見合う売上を得ることは、なかなか難しいと思います。

一方、「日本国家館」では会員登録や中国の税関登録の手続き費用などを含めて20万円程度で済み、2か月くらいの準備期間で始められるのが特徴です。テストマーケティングのような形で、自社製品を中国市場で手軽に試すこともできるということで、現時点で82の企業にご登録いただいています(2022年4月時点)。

――リクルートの仕事もご自身の事業も順調のようですが、それぞれの業務にかける時間はどのように配分していますか?

Doris:会社員としては平日の5日間、フルタイムで働いています。17時に退社して子どもを迎えに行き、自分の会社の業務時間は平日の夜9時半から、だいたい2時間くらいですね。ダラダラと深夜の深い時間まではやらないと決めていて、業務が残ってしまったり、緊急対応が必要になったりした場合は週末にまとめて行うようにしています。

――かなりハードかと思いますが、時間管理で工夫していることはありますか?

Doris:特別なことはしていません。しいていえば昔から早起きの習慣があるので、朝の時間を有効活用することくらいですかね。毎日5時半くらいには起きて、1日の時間割とその時間内にできることを決めています。そして、決めた時間を過ぎたら、そこでスパっと終わらせる。どちらの仕事にも影響が出ないよう決して無理はせず、睡眠や休みはしっかりとるよう心がけています。

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個人の成長を最大化させ、会社を強くする

――近年は副業を解禁する企業が増えているといわれます。ただ、会社が認めていても、所属する部署の上司や同僚が「本業に影響するのでは?」と、あまり歓迎しないケースもあるのではないでしょうか? リクルートの場合はいかがでしょうか?

Doris:少なくとも私は、そういうネガティブなことを言われたり、否定するような空気を感じたことはありません。リクルートは個々の思いや価値観を大切にする会社なので、むしろ社外での活動を尊重してくれる雰囲気があると思います。実際、私以外にも会社勤めをしながら起業する人や、本を出版する人も多いですから。ちなみに、2021年12月時点で、社内で兼業している人は約1300人に上ります。

その根底には、「個人の成長を最大化することで会社自体も強くなり、より社会に貢献できる」という考え方があるように感じます。社外での活動は個々の成長につながり、それは本業にも必ずフィードバックされるはずですから。

――Dorisさんの場合は、経営者としての経験がリクルートの仕事にどう役立っていますか?

Doris:特に、現在のプロダクトデザイン室に異動してからは、ビジネスオーナーとしての視点がとても役に立っています。ゼロからプロダクトを作り上げていく際に、「もし、これが自分の会社の事業だったら」という心構えを持つようになり、高い視座で物を考えるようになりました。

また、リクルートに限らず大企業には人材育成の制度やサポートがしっかりと整備されていますが、その手厚さやありがたさに気づけたのも、自分が会社を経営していたからですね。自社でそのシステムを作ろうと思ったら本当に大変で、決して当たり前じゃないんだと。会社が提供してくれるトレーニングのプログラムも、それが当たり前だと思うと「ただの宿題」のように捉えて、あまり真剣に取り組むことができなかったかもしれません。

――逆に、こうしたリクルートでの経験は、自身の会社経営にも活かせそうでしょうか?

Doris:はい。実際にとても役立っています。特に参考にしているのは、個々のwillを尊重しながら会社としてのミッションを達成していく、リクルートならではのカルチャーです。自分の会社でもwill-can-mustのフレームワークを大事にしていて、メンバーのwill(やりたいこと)を尊重しながら、Can(できること)を伸ばし、must(しなければいけないこと)の部分を成長させていくことを常に考えています。

ただ、口で言うのは簡単ですが、経営者としてこれを実践するのは簡単なことではありません。こうした人材育成と事業の成長を両立する仕組みを、リクルートという大きな組織のなかで実現できているのは本当にすごいことだと思います。

――それも、両方の立場を経験したDorisさんだからこそ分かることですね。

Doris:そうですね。自分の会社で壁にぶつかる度に、リクルートの制度や文化がいかに卓越しているか、ということに気付かされます。そして、まだまだ吸収すべきことはたくさんあるのだと思わせてくれる。本当に恵まれた環境だと感じますね。

#プロダクトマネージャー #PdM #デザイン #副業

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