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26歳新卒・人生ひっくり返ってお笑いをやることになった話

この記事はリクルート プロダクトデザイン室 アドベントカレンダー 2023の 21日目です。


自己紹介

みなさん、はじめまして!
静岡県藤枝市出身の大石紗矢香(26)です。おおさやちゃんと呼ばれています。

リクルートには新卒で2023年の春に入社し、現在はまなび領域でプロデザのお仕事をしています!まなび領域には、いわゆる「スタサプ」としてみなさんに知られている『スタディサプリ 高校講座』以外にも、学校向け(toB)の『スタディサプリ for SCHOOL』『スタディサプリ for TEACHERS』『スタディサプリ for PARENTS』などがあり、私はこれらのプロダクトを担当しています。

少し自分の話をすると、好きなものは、実家の三毛猫ちゃん。
好きなことは、歌うことです。小学生の頃から合唱が大好きです。最近始めたバンド活動では生の演奏に合わせて歌えるので、めっっっちゃ楽しいです。

うちのこ。おなかのもふもふとお布団みたいなにおいがたまりません。

こんな人に読んでほしい

自分のやりたいことをしようとした時に「自分は自己中心的かもしれない」と立ち止まってしまう人。

そんな方々に読んでいただいて、本来の自分を受け止めるきっかけの一つになれたら嬉しいです。それにより仕事でもプライベートでもやりたいことに挑戦しやすいマインドがつくれて、楽しいと感じられる時間が増えていく一助になればと思っています。

これから続く話の要約

みなさんは、自分の考え方や行動の傾向をどのように捉えていますか?
私はもともと、自分軸・【プラス】×【プラス】※1 の志向性の持ち主でした。それが、中学2年生で受けた食料問題の授業をきっかけに 他人軸・【マイナス】×【マイナス】 の志向性に急変。
それ以来、自分のやりたいことをしようとした時に「自分は自己中心的かもしれない」と立ち止まって、自分の気持ちに向き合わなかった“もやもや期間”を超えて、再び志向性がひっくり返るまでのお話と、自分の気持ちに依って行動することでより楽しくなった※2 話を以下に綴ります。
※1:自分軸・【プラス】×【プラス】と他人軸・【マイナス】×【マイナス】については後述します
※2:「だからこうあるべき!」と語りたいわけではなく、あくまでも同じような状況の方の背中を押せたらいいな~と思って書きます

志向性が急変した話

【プラス】×【プラス】・【マイナス】×【マイナス】とは

そもそも、【プラス】×【プラス】・【マイナス】×【マイナス】って何?というところからお話させてください。

私が思うに、なにかを「良くする」やり方は、【プラス】×【プラス】=「良いことを増やす」方法と、【マイナス】×【マイナス】=「悪いことを減らす」方法の2つに分けられます。結果はどちらもプラスですが、その過程を決める考え方が違います。

さらに分けると、そういった考え方が自分の欲求・意思での発想か、周囲からの見られ方での発想か、という自分軸・他人軸でも細分化されると考えています。

冒頭の要約でも書きましたが、私はもともと自分軸・【プラス】×【プラス】の志向性をもつ人でした。例えば小学校の卒業文集で、将来は宇宙と深海に行きたいと書いていたのですが、それは未知の世界にワクワクしたからで、楽しいこと(プラス)をもっとたくさん(プラス)したいという発想。そして、自分のワクワクを基に発想しているので自分軸・【プラス】×【プラス】です。

ところが、中学2年生になると急変します。きっかけは、社会の授業で聞いた食糧問題の話。世界には全ての人が食べていけるほどの食糧が生産されているはずなのに、それがうまく行き渡っていないために飢餓で亡くなってしまう人もいるという内容。
「世の中に生きていけない人がいるのに、自分、太るまで食べている場合じゃないのでは?」と思いました。かなりの衝撃を受け、【プラス】×【プラス】(自分がもっとおいしいごはんを食べられるようにする)よりも、まずは【マイナス】×【マイナス】(食べられずに命を脅かされている人を減らす)が世の中に必要なことなのでは?という志向性に変わっていきました。

【マイナス】×【マイナス】の日々で感じた違和感

それから私は 他者軸・【マイナス】×【マイナス】の志向性で意思決定をしていきます。大学の学部選びについても理学部・工学部・教育学部・農学部で迷いましたが、「食べていくことが生きるうえではより大切なことだから農学部。食べていくこと以上のことをするなんて贅沢だ…!」と思って農学部を選んだりしていました。

〜ちょっとブレイク〜 好きだった大学院の木々

大学院では教育系のNPO法人を立ち上げるに至ります。この時ばかりは未知なる大きな挑戦にワクワクし、直感的に決めたことでした。
自分のモヤモヤに気がついたのは、代表という立場で社会的な大義名分を語らないといけない場面です。未知へのワクワクで始めた自分が社会的な大義名分を話している。そんな状態に自分を偽っているかのような違和感と気持ち悪さを感じました。
また自分本意の興味関心もあり、心の底から「社会のため」と思えていない自分に「なんて自己中心的な人間なんだ…」と感じ、自分のことを嫌な奴だと思った記憶もあります。(NPOの活動については、もちろん学びも楽しさもたくさんありました!)

NPOでの活動の様子

志向性がまたひっくり返った話

ひっくり返ったきっかけ

回想シーンが続いてしまいましたが、もう少しお付き合いください。
冒頭の要約部分でお話したように、またしても突然の変化が訪れます。そう、他人軸・【マイナス】×【マイナス】志向性の崩壊です。
就職活動の面接でも、リクルートに入社後のキャリア相談の場でも、「社会にとってよい自分であるべき」という考えに基づいた話をしていたのですが、それに対してモヤモヤがずっと晴れずにいました。そんな中、ふと高校時代の先輩に相談してみると先輩から一言。「大石はそういう人間じゃなくない?歌ってたいんじゃない?」と。
そしてその言葉を受けた私は、「やっぱりそうですよね〜〜〜〜〜」と。長く牛耳っていた志向性がついにガタガタと崩れていきました。

タイトルでお笑いって書いていたのにお笑いじゃなくて歌やるんかーい!とツッコミが入りそうですが、お笑いの話は次の章で出てきます…!
まず、歌は私にとって大事なものなんです。最初の自己紹介で特筆したいくらい歌が好きで、歌っている時が一番純粋に楽しい。「いつまでも歌っていたい」「人前でも気兼ねなく歌える世の中だったらいいのに」と常々思っていたくらいです。そんな話を先輩にはしていたし、カラオケで歌いまくる私を見て、「大石自身がやりたいことをやっている時(歌っている時)が一番イキイキしているなあ」と思ってくれたのだと思います。誰かが背中を押してくれるって、時にものすごいパワーになりますね。

自分の本音を受け入れられた時

モヤモヤ期間を分析すると、自分軸・【プラス】×【プラス】で志向するのがしっくりする人間なのではないかと頭をよぎっては、自己中心的でよくないことのように感じて、そんな自分を認めることが出来なかったのだと思います。「世の中のことを考えると〜しなきゃ」「社会のことを考えると〜するべき」という呪いにかかっていた感じ。しかし、先輩の「歌っていたいんじゃない?」の一言がシンプルすぎて、理屈抜きにスッと心に入ってきました。
自分の意思や行動を決める根本の部分が180度変わり、『あーどうしよ。今にして全てがひっくり返ると思ってなかった。』これがその日の日記の一言となりました。大きな驚き・困惑とともにとびっきりのワクワクで脈拍がえらいことに。

良くなったこととこれから

この発見を受けて、自分軸・【プラス】×【プラス】の人生を再び歩むリハビリをしています。初めの一歩として、いったんお笑いを始めることにしました。
実は先述の先輩の一言には続きがあり、「好きな歌を歌っていいからお笑いを一緒にやらないか?」とお誘いを受けたことがきっかけです。お笑いは全くわからないけど、「私は歌を歌いたい」ということで即座に承諾しました。こうして未知なるワクワクに素直に踏み出せるようになって、挑戦することへの心理的ハードルが下がり、結果として楽しく感じる時間が増えていってると思います。
私と同じように、自分の気持ちを表すことや自分の気持ちで行動することが「自己中心的」「良くないことなんじゃないか」と考えて立ち止まってしまう人がいたら、そんなことないよとお伝えしたいです。チャレンジや前向きな行動につながって、自分にも、周囲や社会にも、むしろ良いことをするきっかけになるかもしれません。私の背中を押してくれた先輩のように、この記事でどなたかの背中を押せたら幸いです。

(後日談)

4分のネタのうち、1分は私が合唱曲「ビリーブ」を歌う初舞台を踏んできました。しゃべり(歌?)を磨き上げ、お笑いでも仕事でも、見る人聞く人にワクワクしてもらえるよう精進したいと思います。これからもよりいっそう、仕事も趣味も自分らしく取り組んでいきたいです!

お笑い初舞台の様子



事務局より

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