Airレジのサポート業務効率化のためのデータ活用事例3選
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Airレジのサポート業務効率化のためのデータ活用事例3選

リクルート プロダクトデザイン室

こんにちは。リクルート新卒一年目の森本です。
大学院ではクレーマー対応ロボットやロボットの謝罪で申し訳なさを表現するといった内容のちょっと変わった研究をしておりました。

現在のミッションは、SaaS領域のクライアントサポートの業務改善です。
具体的には、『Airレジ』、『Airペイ』といった「Air ビジネスツールズ」を利用してくださっているクライアントの困りごとをヘルプデスク(電話対応やチャット対応を行うサービス)、FAQ記事、チャットボットなどで解消する取り組みの効率化や品質改善になります。

実は、私はプロダクトデザイン室では兼務といった形で仕事しており、データ推進室の所属になっております。(データ推進室とはどんな組織かについてはこちらの記事が参考になるかと思います。)
そこで今回は、私が取り組んでいるクライアントサポートxデータ活用というテーマで事例をいくつかご紹介できたらと思います。

そもそもなぜデータ活用が必要なのか?

この話をする前にそもそもなぜデータ活用が必要なのか?について触れていきたいと思います。私は大きく分けて3点だと考えております。

・属人化の解消
・生産性の改善
・意思決定材料の補強

SaaS領域のクライアントサポートグループでは、クライアントの困りごとを少しでも無くしてより快適に「Airビジネスツールズ」を利用してもらいたい、そんな思いをもって日々の業務に取り組んでいます。
グループ内の社員一人一人が将来のサポートのあるべき姿といった理想のイメージを持っており、AIなど高度な技術を使ったサポート、データ活用は積極的に行っていきたいという考えの人も多いです。

しかし、実際の業務では、アンケートで数週間かけてデータ取得、ヘルプデスク現場からデータ抽出を依頼など、あまり本質的ではないところに時間がとられていました。
また、課題発見のために詳細な分析をしようにも見れないデータが多く、施策実行の段階で意思決定材料が不足し計画が頓挫してしまうことも少なくはありませんでした。

以上のことから、グループ内でデータを取るということに対してハードルが上がってしまっているため、現場の勘に頼らざるを得ない部分が多く、結果的に一部の人でしか業務が回せない状態が続いていました。

そうすると今後のSaaS事業拡大に反して、クライアントサポートグループの属人化による人手不足問題・生産性問題・データ不足は放置された状態が続き、サポートの改善が一向に進まないことが予想されます。
これらの課題を解消するには、いつでも誰でも知りたいと思った時にデータを取り出せる環境作りデータに基づいた意思決定支援ツール作りが必要であると考えました。
以下、具体的な事例を3つ紹介します。

事例① クライアントサポート指標の構造化

データ活用を推進していくには、グループ内で「何を分析するべきか」を改めて認識を揃える必要があります。

そうでなければ、いざデータ基盤を用意したところで、グループ内で何を分析したらいいかがわからず、結果的に使われなくなってしまうからです。

そこで、はじめに「クライアントサポート指標の構造化」に取り組みました。下の図はヘルプデスク・FAQ・チャットボットの指標構造をまとめたものです。
(※ HD: ヘルプデスク、SOR: Solution Offer Rate、解決策提示、CM: Communicator、ヘルプデスクで実際にクライアントの対応を行う人)

ヘルプデスクの品質を分析するために必要な指標をフロー形式で構造化したもの

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ヘルプデスクのコスト構造をツリー形式で構造化したもの

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FAQページ内で提供している記事の品質を測定するためにフロー形式で構造化したもの

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FAQページ内で提供しているチャットボットの品質を測定するためにフロー形式で構造化したもの

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図にすることで見るべき指標の網羅性を把握できる・グループ全体の共通言語として機能するといったメリットがあります。

事例② データマートとSQLドキュメントの整備

事例①の構造化に基づいてデータマートを開発しています。データマートとはシステムに蓄積されたデータの中から利用者の目的・用途に応じて加工したデータベースを指します。
つまり、データマートによって事例①で設定した見たい指標が全て取り出せるということになります。GCP(Google Cloud Platform)のBigQuery上にデータを貯める状態をつくり、貯まったデータを元に、データを取り出しやすい形に加工します。

指標というのは取り出し方、定義によって数値が大きく変わってきます。定義が曖昧だと、取り出し方が複数発生し、数値ズレが起こります。
数値ズレが発生すると「あれ、どちらの数値が正しいんだっけ?」といったまたまた本質的ではない非生産的な作業に時間がとられてしまいます。
そこで、データマートを作って終わりにするのではなく、ドキュメントも整備することでそういった定義の曖昧さを解消するようにしています。

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事例③ ヘルプデスクコスト計算シミュレータ

最後にご紹介するのはヘルプデスクのコスト計算シミュレータです。ヘルプデスクのコスト管理も属人化・意思決定材料の不足が大きな課題でした。
既存のコスト管理業務では、担当者の勘で見立てが行われており、見立ての筋の良さは担当者に依存する状況が続いていました。
また、将来のコストを見立てても、実績値と予測値の乖離が発生した際にどこに課題があるか見当がつけられない状態が続いていました。

そこで作成したのがヘルプデスクコストシミュレータです。コストの見立ても事例①のヘルプデスク指標構造に基づいて過去データをモニタリングし、その数値を元にコストの計算ができます。
また、見立てに必要な数値の予測は担当者に依存しないように一部予測モデルを導入しています。

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最後に

プロダクトデザイン室では、データ推進室と協業して、クライアントサポートのデータ活用を推進しております。
クライアントサポートの業務においては、データ取得などの「作業」に時間を費やすのではなく、課題分析や大きな施策の実行など、クライアント一人一人に向き合うといったことに時間を割くべきです。
そのためにもデータ活用の重要性は極めて高く、その中でも特にいつでも誰でもデータを見られる環境・データに基づいた意思決定支援は今後の成長を見据えた際に必要不可欠です。そして、プロダクトの成長と一緒に、クライアントサポートも成長させていきたいと思っています。

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