SaaS領域プロダクトデザインユニット長に聞いた、 「リクルートがSaaSプロダクトで実現する世界とは?」
-はじめに-
こんにちは!人材開発室新卒採用部の小幡・松井です。
今回のテーマは「リクルートがSaaSプロダクトで実現する世界とは?」です。
SaaSプロダクトデザインユニットのユニット長である鹿毛雄一郎に、リクルートのSaaSプロダクトが目指している世界観や、SaaSプロダクトを生み出す仕事の醍醐味を聞いてみました
-登壇者情報-
「自分らしい選択ができる世界」の実現を目指して
SaaSプロダクトを通してリクルートはどんな社会課題を解決しようとしているんですか?
ずばり、「労働力人口の低下」です。現在リクルートは、大小問わず200以上のサービスを提供しています。
今や多くの方にご利用いただいているHR、住宅、結婚などの領域におけるマッチングサービスをはじめ、規模もフェーズ(0→1、1→10、10→100)も様々なサービスを数多く展開する中、SaaS領域では企業の「生産性を向上」することによって「労働力人口の低下」という社会課題の解決に向き合っています。緩やかに人口が減少し続けている日本は、このままでは今の経済規模を維持できなくなるとも言われています。そんな中、「一人ひとりの労働生産性を高めるにはどうすればいいか?」という問題は重要なテーマであり、リクルートとして何ができるのか?という思想でSaaSプロダクトの開発、展開をしています。
なぜリクルートがこの課題に向き合うんですか?
着目した根底には、我々がこれまで色々なマッチングサービスを展開する中で見つけ、大事にしてきた「たくさんの選択肢があることが人々の幸せや豊かさを生む」という考えがあります。カスタマーの選択肢の数が維持、向上されていくためには、サービスを提供する企業の皆さんの営みが日々ちゃんと継続されていく必要があります。そのための手段として企業の生産性を高めることに着目し、これがひいてはリクルートのビジョン「Follow Your Heart」で謳っている、ひとりひとりが自分で自分の人生・スタイルを選ぶことが出来る世の中の実現につながると考えています。
どんなプロダクトを展開しているんですか?
リクルートのSaaSプロダクトは、領域や事業を横断して展開されています。
これらは「Vertical(バーティカル)=業界特化型」ではなく「Horizontal(ホリゾンタル)=業界横断型」と呼ばれるプロダクト群であり、代表的なものとして「Airビジネスツールズ」(URL)が上げられます。
「Airビジネスツールズ」は「商うを、自由に。」というビジョンを掲げ、様々なプロダクトを世に送り出しています。
例えばどんなプロダクトがありますか?
学生の皆さんにも馴染みがありそうなものでいくと、飲食店の中で使われる『Airレジ オーダー』というプロダクトがあります。
注文を取るためのハンディ端末や、お客さま自身のスマートフォンで注文ができるアプリケーション、注文データがキッチンにある端末に飛び、調理・配膳の順番を管理できるなど注文から配膳までのプロセスを店舗・お客さま両者にとって楽にするサービスを提供しています。他にも『Airレジ』、『レストランボード』、『Airメイト』といったレジ/予約管理/経営管理のアプリケーションもあわせて提供することで店舗をトータルで支援することを目指しています。
プロダクトデザインユニットにおける仕事のイメージを教えて下さい
プロダクトを作るプロセスの特徴的な点をいくつか紹介します。1つ目は業務体験です。リクルートの社員自身は店舗を経営しているわけではないので、サービスを使う当事者になることは難しいです。そこで、実際に店舗のアルバイトとして仕事をさせてもらいながら業務を経験し、リアルなシチュエーションの中でサービスを使う機会を作っています。2つめはデータ分析です。利用者からの声をはじめとする定性的な情報や、ログデータなどの定量的な情報を集め、想定通りの利用をしてもらえているのか、想定外のことが起きていないかを分析し、課題を特定します。そして3つ目はプロトタイプによる検証です。サービスが現場のオペレーションにフィットするかどうか?もとても重要なので、プロトタイプを作って現場で使ってもらいながら、検証し、改善していくことを大切に業務に取り組んでいます。
どんな組織フォーメーションでプロダクトを生み出しているのですか?
大きくセールスの組織と「プロダクトを作る組織」に分かれています。「作る組織」の中はさらにも“プロダクトマネジメント”、“プロダクトデザイン”、“マーケティング”などそれぞれ専門の職能、役割を持った人たちが集まって組織を構成しています。実際に仕事をするときは、それぞれの役割を持った人たちがプロダクトごとに集ってチームを組んで、新しいサービスの立ち上げや、グロースを行っています。
今後の「SaaS×○○領域」といった展開について教えて下さい
これまでリクルートはバーティカルな事業に特化したビジネス展開が中心となっていましたが、ここ数年は『Air ビジネスツールズ』をはじめとする特定の事業領域にフォーカスをしない、どの業界でも使えるようなホリゾンタルなSaaSプロダクトも数多く展開するようになってきています。例えば、HR領域ではこれまでリクルートが行ってきたマッチングビジネスに加えて、採用プロセスの効率化を目指したSaaSプロダクトである、『Airワーク 採用管理』というサービスを提供しています。このように業界特化のプロダクトの開発と並行して、多くの領域に共通した課題を解決するためのプロダクト開発にも取り組んでいます。そうすることで業界問わず広く世の中の役に立つことが可能になると考えています。
リクルートでSaaSに取り組む面白さをどう捉えてますか?
SaaSに限った話ではないですが、リクルートには数多くのプロダクトがあるので、自分の志向性・行動次第で「0」→「1」、「1」→「10」、「10」→「100」どのフェーズにも関わることができます。また職種も複数あるので「何を学びたいか?」「どんなスキルを身につけたいか?」によって適した機会を手にすることが可能です。そこにリクルートの「個人に対して少し背伸びをさせるミッションを与える文化」「個人の意志によって自由にキャリアを描ける文化」も相まって、自らの経験を自ら描きながら取り組むことができることも面白さの一つと捉えています。
今後必要な人材、求めるスキルは?
現在社内で活躍している社員自体、文系の方がいたり理系の院生の方がいたりと多岐に渡っているので、バックグラウンドは正直関係ありません。それよりも社会に対してこんな価値を提供したい!という想いがあるかどうかを会社としてはとても大事にしています。
何かしら社会に対する自分の想いを持った方に来ていただきたいと思っていますし、強い想いがあれば、スキルなどは入社後に問題なく身につけられる会社だと思っています。
最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします!
近年、世界、国内それぞれの情勢が不安定で不確実な世の中であるということを実感する機会がとても増えてきました。そんな世の中の変化に適応するには、私たち自身が変化し続けることが重要だと常々感じています。私がリクルートに入社したのは紙の情報誌からウェブメディアにビジネスの主軸を移していくタイミングでした。そこからおよそ10年経ち、今ではウェブメディアによる集客支援から、業務や経営の支援を行うソリューションまで広く価値提供する企業に変化してきています。共に変化を楽しめる人、あるいは変化を生み出せる人たちとご一緒できればと思っています。すこしでも興味を抱いた方は、ぜひ新卒・中途関わらずご応募ください。