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PdM未経験の2年目社員が重要プロジェクトを完遂。頼もしい先輩と歩んだ『レジュメ』実装ストーリー

はじめに

2023年からリクルートの求職活動支援サービスに導入された新機能『レジュメ』。『タウンワーク』や『リクナビNEXT』など、複数のサービスで横断的に利用できる職務経歴書機能だ。
 
『タウンワーク』に『レジュメ』を実装するにあたり、プロダクトマネージャー(以降PdMと記載します)として案件を推進したのが安江玲於。新卒2年目、なおかつPdM業務未経験の安江にとって、初めての大役だった。
 
当初は進め方すら分からなかったというが、先輩である池内佑のサポートとアドバイスもあり大きく成長。PdMとして初めてのプロジェクトを完遂した。
 
安江はいかにして実践のなかでスキルアップし、短期間でプロジェクトを成功させることができたのか?常に伴走し、近くでその姿を見守ってきた池内とともに話を聞いた。


複数サービス共通で使える職務経歴書機能『レジュメ』

――お二人は同じ部署の先輩・後輩の関係性だそうですね

 
安江:はい。僕は新卒でリクルートに入社し2年目なのですが、当初から池内さんと同じ『タウンワーク』のチームで働いています。
 
池内:私は中途入社で、リクルートは4年目です。安江さんとは入社当初からたまにコミュニケーションをとっていましたが、一緒にプロジェクトをやるのは今回の『レジュメ』が初めてですね。

大役を完遂した安江氏

安江玲於(やすえ・れお)
2022年、新卒でリクルート入社。1年目は『タウンワーク』のプロダクトデザイナーとして、主にリサーチ業務に携わる。2023年春にスタートした『タウンワーク』に『レジュメ』を実装するプロジェクトで、自身初のPdM業務を経験。

リードし、見守り続けた池内氏

池内佑(いけうち・ゆう)
映像・音楽・ゲーム業界などを経て、2020年にリクルート入社。以来、一貫して『タウンワーク』に携わり、新機能の導入やサイト改善業務に従事している。現在は、プロダクトデザインググループとプロダクトマネジメントグループを兼務。

――『レジュメ』とは、どのような機能ですか?

池内『タウンワーク』や『リクナビNEXT』『リクルートダイレクトスカウト』『はたらいく』など、リクルートの求職活動支援サービス共通で利用できる、職務経歴書機能です。求職者の方の職歴や学歴、お持ちの資格やスキル、希望年収といった条件を共通の『レジュメ』webページ上で保存・管理・更新でき、1つ『レジュメ』を作るだけで、対象のサービス共通で、応募などにお使いいただくことが可能になります。
 
『タウンワーク』では2023年春から『レジュメ』実装に向けたプロジェクトが本格的に始動し、私と安江さんの2人で進めてきました。

未経験のPdMを支える、先輩の手厚いサポート

――このプロジェクトにおける、お二人の役割を教えてください。

池内:私の役割は主に、『レジュメ』実装にあたって想定される様々な課題を整理したり、大まかな要件をまとめたりすることでした。最初にレジュメが実装された『リクナビNEXT』は中途採用向けのサービスですので、それをそのままアルバイト・パート向けの『タウンワーク』に横展開することはできません。まずは『タウンワーク』のユーザーやサービスの特性に合わせて、チューニングする作業が必要だったんです。そこは私のほうで行い、2023年春に本格的にプロジェクトがスタートし、いざ開発を進めようという段階で安江さんに加わってもらいました。
 
安江:僕の役割は、池内さんがまとめてくれた大まかな要件をさらに整理して、開発担当者やデザイナーとともに具体的な開発内容を決めること。いわゆるPdMの業務です。

――安江さんはそれまでPdMとしてプロジェクトに関わった経験はあったのでしょうか?

安江:いえ、今回が初めてでした。1年目はカスタマーインタビューをはじめとするリサーチ業務が中心でした。そのため『タウンワーク』のサービスやカスタマーのことはしっかり理解できていましたが、PdMとしての経験値はゼロ。やはり不安はありましたね。

――はじめは何に苦労しましたか?

 安江:まずは、そもそもどう進めていけばいいかも分かりませんでした。PdMは開発担当者やデザイナーさんなど、様々な人と連携しながら開発を進めていきますが、僕の場合は経験がないので「こういう時には、誰に何をお願いすればいいんだろう……」というところでつまずいてしまって。でも、そこで池内さんがしっかりサポートしてくれたので、プロジェクトが停滞するようなことはなかったですね。
 
池内:私からは安江さんに「この場合はこんなふうに進めて」だったり、「この件はAさんに問い合わせて、最終合意はCさんにとって……」みたいなことを伝えていました。進め方のところで悩んで時間を使うのではなく、もっと本質的な部分、よりよいプロダクトにするために要件を詰めたり、ユーザーについて考えたりすることに集中してほしいと思っていたので。
 
安江:最初の頃は、分からないことがあれば何でも池内さんに聞いていました。開発担当者にSlackでメッセージひとつ送る際にも「この文言で大丈夫ですか?」と池内さんに確認して。その度に「ここは結論から入って、それに対する理由を書いていくと伝わりやすいよ」というふうに、具体的にアドバイスしてくれるので、本当に心強かったですね。 

――池内さんは安江さんが相談しやすいよう、何か工夫はしていましたか?

池内毎日決まった時間にオンラインで安江さんと話をする場を設けていました。1対1で30分くらい、分からないことや困っていることを確認して、アドバイスをしていましたね。安江さんも、ある程度そこでまとめて聞いてくれるので、効率よくサポートできたと思います。

3段階のカリキュラムでスキルアップを後押し

――プロジェクト全体を通して、特に印象に残っていることを教えてください。

安江:プロジェクトも後期に差し掛かり、ある程度のことができるようになったタイミングで、池内さんから少し難易度の高いミッションを任されました。それまでより論点の規模が大きく、関わる人も多かったため苦労しましたが、まずは自分なりに要件をまとめ、それに対して池内さんにレビューをしてもらう形で解決までたどりついたんです。あれは自信になりましたね。
 
池内:あれは僕でも難易度の高いミッションで、PdMとしての経験が浅い安江さんにはなおさら難しかったと思います。カスタマーとクライアントの両方に関係する課題で、社内のステークホルダーも多かったので。でも、今の彼ならやれるだろうという判断でボールを投げました。

――成長の段階に合わせて、課題の難易度を調整していたと。

池内:そうですね。安江さんが加わってから『レジュメ』の実装まで、与えられた猶予は半年。私のなかでは、この期間を3つのフェーズに分けて考えていました。初期のフェーズで重視していたのは、進め方やコミュニケーションのとり方について理解してもらうこと。数多くの関係者がいる中で「誰に何を、どんなふうに聞けばいいのか」「どんなやり方で合意をとればいいのか」といった部分ですね。そこで時間をとられてしまうのが一番もったいないので、まずは各関係者と最短でコミュニケーションをとるための、効率的なやり方を伝えました。
 
中期のフェーズでは、新たな論点が発生した時に、それを乗り越えるための考え方を伝えました。僕が実践しているやり方をもとにアウトラインをつくって共有したり、ロジカルシンキングの方法を教えたり。安江さんはそれを参考にしつつも、基本的には自分の力で論点を解消することで、問題を解決に導くための考え方のプロセスを身につけてもらいました。
 
そして、後期は安江さん一人で大きな論点を解消してもらうフェーズですね。初期で「進め方」を、中期で「問題を解決するための考え方」をインプットしてきて、確かな成長も見られる。今の安江さんなら、これくらいの壁は越えられるだろうと考えました。

安江:池内さんは、その時々の僕のスキルをふまえて、“ちょっとだけ高いハードル”を用意してくれるんです。その、さじ加減が絶妙というか。おかげで後期のフェーズでは、それまでに学んだこと、身につけたことを活かして自分なりに戦略を立てられるようになりました。

――半年という短期間でPdM業務に必要なスキルがしっかり身についたわけですね。

池内:もちろん、もっとじっくりと、時には遠回りして悩みながら仕事を覚えてもらうやり方もあると思います。ただ、今回は半年で『レジュメ』を『タウンワーク』に実装し、世に出さなければいけないミッションでした。期限があるので、スピード感をもって進めていくためにも安江さんには少しでも早く戦力になってもらう必要があったんです。そのために、具体的かつ本質的なプロダクトデザインの業務に絞ったカリキュラムを組み、短期的にできることを増やしてもらうことを意識していました。

半年間で大きな戦力に成長

――池内さんから見て、安江さんの成長を実感した部分はどこですか?

池内:初期の頃は苦戦していたコミュニケーションの部分や、いわゆるドキュメンテーションの部分などもかなり成長しましたし、ロジカルに情報をまとめる力も、かなり向上したように感じます。その結果、ステークホルダーの多い難題に対してもしっかり情報を集めて整理し、自分の力で合意まで持っていった。そこは、本当にすごいなと。
 
もう一つは、僕から教わるだけでなく安江さんが主体的に勉強して、データ分析のスキルを身につけていったことにも驚きました。
 
安江リクルートには数多くのデータが蓄積されていますので、それを見る力や分析する力はこの会社にいる以上、とても重要なスキルです。そこは自ら学んで、今回の業務にも活かせたらいいなと考えていました。

――池内さんからすれば、安江さんがどんどん頼もしくなっていったのでは?

池内:本当に、めちゃくちゃ戦力になってくれました。1年目の安江さんを見ていた印象から、プロジェクト開始当初は不安なところもあったんですが(笑)、今では『レジュメ』の主担当としてバリバリやってくれています。

――安江さんは今回の経験を、今後にどう活かしていきたいですか?

安江:今回、無事に『タウンワーク』に『レジュメ』を実装することができましたが、これはあくまでスタートライン。今はこの『レジュメ』機能をブラッシュアップして、より使いやすくしていくフェーズに入っています。これまでやってきたことよりも一段階ハードルが上がるのですが、池内さんから教わったこと、実践のなかで身につけたことを活かしてチャレンジしていきたいですね。引き続き池内さんは伴走してくれますが、今後は僕が主体となって進める場面もさらに増えていくと思いますので。
 
池内:実際、このブラッシュアップのフェーズでは、ほぼ安江さん主体で要件を詰めていて、私はレビュアーのような立場でフォローに回っています。当然、機能実装の業務とは違う頭の使い方が必要になるし、新たな壁にぶつかることもあると思います。でも、そこにはまた別の面白さがあるし、安江さんがさらにレベルアップするチャンスでもあるので、ぜひ乗り越えてほしいですね。

はにかむ二人


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