プロダクトも自分も、レベルアップしていく楽しさがある
本間 美香。プロダクトマネージャー。
クリエイティブエージェンシーでプロジェクトマネージャーとディレクター職を経験したのち、リクルートに入社。データの分析やユーザーリサーチ、戦略フェーズでの戦術策定、開発方針の決定など幅広い業務を担う。「日々レベルアップできる楽しみがある」と語る彼女は、プロダクトの面白さをどんな風に捉えているのか? 業務内容について伺いました。
プロダクトマネージャーが担う、幅広い業務
──本間さんはリクルートに入社されてから10年目なんですね
そうですね、2012年に入社しました。そろそろ10年になりますね。その前にいた会社は、新卒で入ったクリエイティブエージェンシーです。プロジェクトマネージャーを2年経験し、その後でディレクター職に3年ほど携わりました。受注した案件を設計・開発するフェーズでジョインし、設計書を作成したり、デザイナーの作った原案に少し手を加えた形でクライアントに提案するような業務を主に担っていました。運用フェーズになると、小規模な案件は一人で回していくことも多かったです。リクルートに転職してからは、プロダクトマネージャーとして活動しています。
──プロダクトマネージャーとしては、どんなお仕事をしているのですか?
メディアプランニング業務では、企画に必要なデータの分析やユーザーリサーチを行います。定量調査のファクトをもとに課題を設定し、課題への施策バリエーションを出すというのが大きな流れですね。それから、実際にプランニングした施策が世の中に出ていくまでのプロセスを設計するのもプロダクトマネージャーの仕事です。ワイヤーフレームを作成し、開発チームへ渡します。会議体への起案や、ABテストを使用したデータの振り返り、分析、考察……。
それから、戦略フェーズでは戦術のパッケージを企画します。プロダクトの開発方針を決め、年間で、どういう順番で効果を創出していくのかを設計していく。
チームの管理も担当しているので、チームメンバーが企画した施策のレビューをしたり、アウトプットする資料を管理したりもしています。
──とても幅広いですね……!
任される業務が幅広いぶん、やりがいも大きいです。とはいえ、全てが同時に走っているのではなく、業務によって忙しい時期が違うんです。戦術のパッケージなんかは年に一回つくって、四半期ごとに見直している。ずっとかかりきりである、という状況ではないんですよ。
オンラインとオフラインのデータを繋げ、独自のインサイトを得られる
──どんなプロダクトを担当されているのですか?
『リクルートエージェント』の登録サイトです。求人情報を登録する企業側であるクライアント向けの登録サイトと、応募するお客さまであるカスタマー向けの登録サイトがあります。
クライアント向けの登録サイトは2021年の5月にリニューアルしたばかり。まずはシンプルな機能を用意し、これから拡張していくところです。
カスタマー向けのサイトは長い歴史があり、コンテンツ量も機能の数も、非常に多いです。同じ『リクルートエージェント』というサービスの中でも、案件によってリリースまでのプロセスは様々。ウォーターフォール型の開発を進めることもあるし、開発をせずにアジャイル的に価値を検証していくこともあります。プロセスが複雑だと、プロダクトマネージャーが管理する際の難易度は上がります。でも、「カスタマーに早く価値を届けたい」と思ったときに、たとえ複雑なプロセスであろうとその方法がベストだ、と判断したら、それを選択します。
──『リクルートエージェント』のプロダクトマネージャーをする面白さは?
このプロダクトは利用者がとても多く、カスタマーが利用を開始してから入社を決めるまでのデータが蓄積されるので、その量が膨大です。通常のメディアならば、カスタマーの行動はポイントごとに追いかけていくことが多い。でも、『リクルートエージェント』ではカスタマーの行動を一気通貫して把握し、独自のインサイトを得られる。プライバシーに配慮しながら、カスタマーにとってベストなサービスを提供できるように考えることは、データ分析が好きな人にとってはとてもやりがいのある環境だと思います。
そして、カスタマーが利用を開始してから入社を決定するまでには、たくさんのプロセスがあります。1ヶ月で入社を決定する人もいれば、3ヶ月じっくりかけて決定する人もいる。アドバイザーと相談し、比較・検討を行い、応募をして、面接に進み……。こうしたプロセスの一つひとつ担っている組織が存在します。一つのプロセスに対する施策であっても、その内容によっては前後の施策に影響があるため、組織間での調整を進めていく。そんななかで、人間関係が広がっていき、普段の業務では気が付くことができないようなフィードバックを得られたりします。
日々レベルアップできる楽しみがある
──リクルートで仕事をしていると、プロジェクトを超えて人間関係も知見も、広がっていくんですね
そうなんです。やればやるほど仕事の質が上がっていくので、ステージが上がっていくように「レベルアップの楽しみ」があるんです。自身のレベルという意味でもそうですが、「この課題を解決できたら、プロダクトとして進化する、それをやりたい」という目的意識がある。そして、課題を解決していくための環境が、ここにはあります。自分の知識では解決できなさそうな課題にぶつかったとき、他のプロジェクトのプロダクトマネージャーから声をかけてもらったり、過去のナレッジに助けられたり。まわりの人々によって自分がどんどん変化していく。それがやりがいであり、面白さでもあります。
──リクルートに向いているのは、どんな人だと思いますか?
リクルートで働いている人たちは、問題にぶつかった時にリソースで乗り越えようとするのではなく、効率化することによって解決していきます。仕組みからアプローチをするんです。人を増やすことで問題を解決しようとすると、管理コストが増えます。しかし、効率化によって解決していく場合は、そのプロセスの中で自分自身も成長していける。「どうやったら効率的になるのか?」という視点は、みんな常に持っている。だから、日々トレーニングしていけます。
例えば、資料を作る際にいきなりパワーポイントを作り出さず、ドラフトを作成してみて、どこを資料化するか決める、とか。案件の内容についてライブラリを用意することで説明の工数を下げる、とか。そして、用意したライブラリは後から参照しやすいように「これは何の資料なのか」というメタ情報を記載する。小さなことの積み重ねではありますが、効率化を続けることで、毎日前進できるんです。
こんな風に、リクルートには成長を大切にする人が多いです。だから、「いろんな方法を考えて、クイックに手をつけられるところからやってみよう」というカルチャーがあります。それを楽しめる人にとっては、いい環境だと思います。