「価値の創出」の解像度を高める、デザイナーとしての新たな挑戦
2020年1月からAirレジのデザイナーとして中途入社させていただきました大原です。社会人としては4月から4年目となります。時間というのはあっという間ですね。
今回はデザイナーになってからAirレジのデザイナーとなった現在までの振り返りと今後の挑戦について書いていこうかなと思います。
やってきたこと
まずはここまでの流れをざっくり。
0→1の活動を中心に様々なサービスに関わってきました。
在学中に創業した食育系の事業では、専門学校でデザインを学んでいるときに生まれた「自分が作っているこのデザインは、本当に誰かに価値を提供できるのか」という疑問から至った挑戦でした。
結果としてサービスを提供した際にいただいた喜びの声に、自分達が提供することで生まれた価値を僅かながら実感でき、その感覚は今の自分の思考や行動にも深く影響を与えているものだと感じています。
その後新卒で入社した会社ではすぐに新規事業に携わったのですが、イメージしていた通りに全く進まずに1年で事業がクローズという苦い経験からの幕開けとなりました。大きな組織でサービスをつくる難しさを体感し、同時に環境や仕組みの大切さを学びました。
その後に行なった組織設計では、中途で入ってくださったデザイナーの方と一緒に1年目の失敗を踏まえてチームとして前に進めるための仕組みを考え、実践し、少しずつではあったものの社内のデザイナーが活躍するその土台を構築することができたのではないかなと思っております。
そして3年目に再び新規事業に戻り、複数事業立ち上げに携わらせていただきました。1年目に失敗したものに対しての再挑戦としていくつかのプロダクトに参画させていただき、仮説検証からマネタイズまでの一連の流れを経験させていただいたり、最短でのプロダクトリリースや、リリース初月の単月黒字達成などの小さな成功体験を重ねることができ、個人の立ち回りの幅も少しずつ広がってきたと体感するシーンにも出くわす事ができました。
感じたこと
学生時代はサービスを1から作るということを、社会人になってからは様々な条件の中でどのように道を描き進んでいくのかを、実践を通してたくさん学ばせていただいた3年間だったと感じております。
それまでなんとなく、人並みにうまくいってきた人生の中で訪れたこの経験は、自分の未熟さや至らなさを感じる機会となったし、どんなにダメでも走り続ければ周りは信じてくれるという、ある意味当然なことかもしれませんが、とても大切なことを深く感じることができた貴重な機会となりました。
そして一連の取り組みを通して、手に職をつける為に専門学校に入ったくらい「自分がデザイナーであること」へこだわりをもっていた自分でしたが、経験と共にその思いは薄れていき「価値の創出」へのこだわりが強くなってきていることを感じました。
ただデザイナーとして想像できる価値の範囲内で働くということに違和感を感じる一方で、本質的な価値に目を傾け、掲げた目的地にたどり着くためにどうすれば良いのかを熟考し、実験しながら進んでいく方法に自分自身やりがいや喜びを感じることに気がつきました。
これからのこと
これからは「価値の創出」にフォーカスをおいてあらゆる領域で挑戦を行なっていきたいなと思っております。
まず1歩目として「自分が手にとって感じられる範囲の小さな価値の創出」と「自分だけでは到底想像できないような大きな価値の創出」の両方を実施していこうと考えております。前者は自分達で行なっている小さな会社で、後者はリクルートのAirレジという大きな組織で。
なぜこの二軸の選択をしたかというと、価値を生み出すといった点で「より実験的に素早く実行できる個人での活動」と「確立した既存のノウハウ、経験豊富な方々とのコラボレーションを経験をする」といった別軸でより濃密な経験ができると感じたためです。
自分でサービス作る道だけを選択しようとも考えていたのですが、Airのチームの方々と面談をした際に自分よりも経験豊富な方々が「それぞれの人生の目的の為に仕事という1つの手段を使って日々挑戦し続けていく姿勢」を強く感じて、今自分が持っていない、自分1人では今後も得ることのできないような知識や経験があると確信し、入社を決めました。
入社してからの生活は1月から始まったばかりですが、非常に充実した毎日を過ごせております。
デザイナーはあらゆる方々と横断的な関わりをする事が多いので様々な領域のプロフェッショナルの方と接する機会が常にあり「多くのステークスホルダーが密接に関わるチームでのコラボレーションの方法」や「大規模なサービスの中でマーケティングと生活者の両者の視点を取り入れてプロダクトを制作していく経験」など、知らなかった知識や触れてこなかった経験をさせていただく事が実際に多いです。
見えなかった世界からの知識や経験なので当然視野も広がり、出せる引き出しの量や考え方の幅も広がりました。
また個人と組織との2つの異なる取り組みを通して、それぞれで得た経験を抽象化して組み合わせる事でまた違った価値を生み出すこともできるので、より一層打ち出せる球の数も増えて更に多くのやりたいことが増えてきたといった状況です。嬉しい忙しさを日々感じています。
最後に
この3年間を通して改めて「デザイナーですら、デザインは1つの手段でしかない」という事を痛感しました。そして自分自身まだまだデザイナーという肩書きとデザインという手段に甘えてしまっている部分が多いなと感じております。
今後は、自分が何者でもなくなったとしても自分の周りの人に幸せや情熱を与えていけるような「価値の創造」をできる人間になるために、微力をつくしていこうと思います。