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オフィス再編で新しい「場」作りにこめた想い 〜機会の公園で会いましょう〜

こんにちは。
『SUUMO』でプロダクトデザインを担当している髙城有稀です。


はじめに

みなさんの職場に(職場でなくても、ですが)「みんなが集う場」「一緒に考える場」はありますか?それはどんな場所でしょうか。

リクルートではワークプレイス再編が行われ、その一環として、2023年に本社オフィスの22階と41階をリニューアルオープンしました。プロダクトデザイン室のメンバーもたびたび利用しています。

*リニューアルオープンの詳細はこちらをご参照ください*
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/0712_12467.html


今回は、この「場」作りの構想段階から携わったワークプレイスチームの3名にインタビュー。スペースの検討から展望までたっぷりと語ってもらいました。そこで見えてきたのは、不透明な状況下においても「みんなにとって良い場所を作りたい」という想いとそれを“協働”して進めていく力。まさにプロダクトデザインとの共通項だと感じました。
ぜひ最後までご一読ください。

*そんな想いのこもった場所で開催されるオフラインイベントがあります*


■インタビュー参加者

菅原恵実
2018年リクルートキャリア(現リクルート)入社。リクルートキャリア総務にてコスト管理業務、オフィスサービス系業務担当。現在はCO-ENプロジェクトおよびフードサービス業務を担当。

山本龍彦
2016年リクルートマーケティングパートナーズ(現リクルート)入社。法務部を経て、2年目から総務へ。現在は部活動施策の企画や、サウスタワー22階、41階のCO-ENプロジェクトの設計・構築を担当。

太田雅子
2005年リクルートHRマーケティング(現リクルート)に入社。エリア社員として営業部の企画業務を担い、2008年にリクルートジョブズ総務に異動。以来総務の業務を一通り経験し、2021年4月より現部署。


新しく作られたワークスペース「リCU」・「リCO」のロゴ かわいい


名前に込められた想い


-「リCU」、とっても素敵なスペースですね。名前も特徴的だと思うのですが、どんな意味を持ってつけられたのですか?

菅原)
2021年4月に国内の主要な事業会社・機能会社7社が統合しました。その際に会社を、社内外の垣根を超えた協働・協創を加速させる「CO-EN」のような場にするという構想を打ち出しました。その「CO-EN」というコンセプトに沿って、フロア再編企画がありまして、その 中に22階 と41階に新しいワークプレイス(「CO-EN」を体現したフロア“CO-EN”フロア)を作る構想がありました。そこで2つのワークプレイスをなんと呼ぼう?という議論が始まり、最初に22階 の方のフロア名が決定しました。それが「リCO」です。それと対になる形で41階の名称も「リCU」と名付けられました。

リCOの「CO」の部分は色々な意味を持っています。リクルートの人が集まる公園(CO-EN)やコモンスペース(COMMON SPACE)としての役割、長く続いたコロナ禍で途切れた縁が再びつながる(RECONNECT)としての意味など・・その中でもより想いとして大きいのがCONVIVIALITY、自律や共生を促す場にしたいという気持ちがあります。時間と空間を共に過ごし、共に働くということを目指していきたいと考えています。

わらび餅の黒蜜ときなこのように、個としてお互いに独立して混ざらないが一緒に食べると美味しい感じで、人と人がお互いの個を尊重しながら働ける空間でありつつも、全体として“集まる場”として調和もある空間を考えた、と言うのが「リCO」になっています。

「リCU」自体も「リCO」と同様に、別の言葉を紐付けて空間の呼び分けをする予定だったのですが(リCO-bridgeの様にリCOの後ろにサブ名称が来る)、何かしっくり来ず・・構想を進めていく中で、41階が空(CU)に近いイメージであることから「リCU」と名付けました。人々が集う公園の意味をもつ「リCO」に対して、色々な人が旅立つ・降り立つ拠点としての空港(CU-CO)の意味合いもあります。 
過去、41階の場所は「空箱」(そらばこ)というダイニングスペースだったので、そこの名残もあります。


ー1つの名前に決めるまでに様々な経緯やイメージを膨らませる段階があったんですね。

菅原)
そうなんです。実は、名称に込められた想いや背景はたくさんあるのですが、なかなか説明しきれてないですね(笑)。今一緒にミーティングしている山本や太田、ライターさんなどとブレストを行なって決めていきました。先程ちらっと話に出たわらび餅も、そのブレストの中で飛び出したワードで。それもなんかいいね、となってイメージを膨らませる段階でよく活用していました。今でも振り返りを行う際にはわらび餅がキーワードとしてよく出ます(笑)。


41階「リCU」のキッチンスペース


ワークプレイス構想について


ー段階から「こんな場所にしよう!」という構想があったのでしょうか?

太田)
部内のブレスト会の話とかいいんじゃない?

菅原)
その話しようと思っていて!
私たちは2022年のゴールデンウィーク明け頃から3人でチームを組んでこの企画にジョインしました。最初に実施したのは「“CO-EN”フロア(現在のリCO、リCU)」という場所をどうやって使いたいのかを考えるブレスト会。リクルートの人材マネジメントポリシーや「CO-EN」思想を基に考え、その会を通じて沢山のアイデアができ、そのアイデアをまとめつつ空間を作り上げていった、という流れです。

ーなるほど!最初は結構ふわっとしたところから、皆で案をまとめていったんですね。ブレスト会自体もすごく機能していそうです。

菅原)
そうですそうです。ブレスト会で出たアイデアのカテゴリ分けや、22階・41階の活かし方など、最終的にフロアの特性や想定する利用シーンの方向性としてまとめました。進めていく段階では先に検討を進めていた執務フロア担当者が気づいた視点もブレストで参考にしています。ブレスト会で出た沢山のアイデアについて、8チームに分かれて、パートナーさんやデザイン会社さんも巻き込んでどんどん形にしていきましたね。「機能的にはこれは死守しよう」という機能要件から、「ここにはこれを置いて」などの細かいところまで。


ー活発な議論の中で企画自体もスムーズに進んでいそうだと想像したのですが、実際にこの企画を進める際に困難だったことはありましたか?

太田)
そもそも「CO-EN」のような、コンセプトがある空間を企画し、具現化するためのナレッジが無く、すべてが試行錯誤でしたね。また世の中の働き方が変わってきたタイミングで、向こう10年を見据えて何が必要となってくるのかを社外の方に聞きにいったりもして。未知の領域へのチャレンジ自体が難しかったというのはありますね。一方でそこが楽しさだったという気持ちもあります。


ー確かにこれまでのモデルケースは少なく、他組織からのナレッジシェアも中々無い領域ですよね。

太田)
世の中の変化のスピードが速い今、本当に何が必要なのかを考えるのは大変だった・・・振り返ると面白かったとも思うのですが(笑)。大変な時期もありましたよね?ヤマタツさん恵美さん。

山本)
大変な時期ですか(笑)。はじめは社内外の垣根を超えた協働・協創を加速させる「CO-EN」のような場にするという構想から、集まるためのオフィスを打ち出しました。しかし、社内から「リアルな場で交流がしたい」という声もある一方で、コロナ禍を経て「リモートで十分に仕事が回ってますよ、安定してますよ」という社内の声もあって、リアルで集まる場に振り切ってよいのか、バランスを取るのか、確からしいものに決めていくところが難しかったですね。

菅原)
ある意味我々もプレッシャーでしたよね。本当にこれでいいの?という葛藤がありました。


ー実際に活用されるのかという点も不安になりますよね。

菅原)
そうなんですよね。活用されるのか、の不安は結構あって、自分たちが思い描くリアルに集まる場ではなく、実は個別ブースや会議室をたくさん作ってほしいというニーズの方が強かったらどうしよう・・などと考えました。結果的には活用されていて安心しているのですが、当時は絶対的な確信を持って作ったわけではないので、やはり不安はありましたね。

太田)
会社方針としても出社を前提としないスタンスを決めたこともあり、皆これから全く出社しないんじゃない?と考えることもありました。しかし、目先のことではなく向こう10年で新しい人達が入社してきた時をイメージして、本当に出社しないまま周囲との関係性が構築するかというと難しいよねと。未来を見据えてこうありたい、という気持ちにシフトしていきました。

22階・41階にそれぞれ集まる場が誕生しましたが、約20階分も離れているフロアって、見た目も眺望も全然違うんですよね。ここをどうやって活かしたいか、今の「リCU」「リCO」にそれぞれ反映できているなと改めて思います。


太田)
41階で仕事するって、結構すごいですよね。

山本)
最初は窓側に格子をつけたりカーテンを下ろすイメージがありました。ただやっぱり空模様も楽しめるようにマインドを変更して全部取りやめました(笑)。西日が入ってもいい、ブラインドも開けっ放しにしようと。


ーその選択を取ってくださって嬉しいです(笑)。自分の会社にこんなに眺望が良い開放的な空間があるっていうのがとっても良いなと思っていて。気分の切り替えスイッチを押してもらえてる気がします。

菅原)
嬉しいですね(笑)。

山本)
嬉しい(笑)。41階は日常時の使い方としては気分転換に上がってもらって。天気が悪い日もあると思うんですが、そこも敢えて楽しんでもらってリフレッシュしてもらえればすごく嬉しいです。

太田)
晴れた日の夕日はすごく綺麗です!

菅原)
冬の晴れた日は富士山も見えます!小さいですが(笑)


41階「リCU」からの眺望 東京タワーも見えます!


集まる・出会う・繋がる「これから」


ー最後になりますが、これからのワークプレイスについて、更なる発展など思い描いていることがあれば教えてください!

山本)
私たちが所属しているワークプレイス統括室としての第一の想いは、「集まる場」がしっかりと実装されるにとどまらず、イメージ通りに使ってもらいたいということです。オフィスは作ったら終わりではないので、使いにくいと感じることがあれば、PDCAを回してより良い場所にし続けるのが目指すべきところですね。

加えて、個人的にはリクルートのカルチャーが伝承されていくアツい場になればなと思っていて。例えばプレゼン大会を「リCU」「リCO」を使って開いてもらって。皆で歓喜したり悔し泣きしたり、その後の懇親会で交流したり・・・とか。それってまさに「CO-EN」としてあるべき使われ方だなあと。リクルートでの色々なカルチャーがこの場で生まれたり伝承されていったりすればいいなあと思います。

太田)
そうですね。例えば、仕事で直接の接点がなくても、人を介して出会って繋がっていくこともある。そういった繋がりが今回の「リCO」「リCU」でたまたまランチしている時とかに、「この前はどうも」みたいな感じで生まれて。自然な出会いから繋がりが生まれ、広がってくれればいいなと。また、人脈が広がって仕事もやりやすくなるとか、仕事外でも新しく繋がるきっかけになってくれればもっと嬉しいですね。出社の頻度が低くなった今でも、人と人とを繋ぐきっかけができる場所になれば嬉しいです。

菅原)
社内では「集まる・出会う・繋がる」方法って複数あると思うのですが、社外の方も交えて活用されていく例として、ファミリーデーとして従業員が大切だと思っている人に会社を紹介するような日を設け、社会と繋がるような活用も考えられます。そういった企画を通してリクルート社員が「うちの会社っていいじゃん」と誇りを持つきっかけにもしていきたいですね。親の仕事に興味があるお子さんとかにも気軽に来てもらえる様になると、よりみんながオフィスに集まって、繋がりも増えて、いい仕事が生まれて・・・というポジティブな循環が回っていくのではないでしょうか。そういったことがこの場を介して出来たらいいなと考えています。


ーたくさんの貴重なお話をありがとうございました!


2023年9月19日(火)、今回ご紹介しました41階「リCU」にて、プロダクトデザイン室の文化や社風に興味がある方にぴったりのプロデザ室リアルイベント「出会えるプロデザ!vol2」を開催します!

「実はここが辛かった」新規事業開発室のお悩み大公開 出会えるプロデザ!BY リクルートvol.2』

プロデザ室の取り組みについてのトークやパネルディスカッションを通じてPdMやデザインディレクションの業務内容について幅広く理解を深めていただけます。また懇親会も併せて開催いたします!

リクルートの社員だけでなく他の参加者の皆様とも交流いただけるイベントとなっております。今回の記事を読んで「りCU」を体感してみたい!と思ったプロダクトデザインに関わる方は、ぜひイベントにご参加いただければと思います。下記リンクよりぜひご応募ください!


ここまで読んでいただきありがとうございました!

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