男性が育休という機会をあたりまえに選べる世の中に!男性育休アンバサダーの活動
こんにちは!リクルート プロダクトデザイン室 アドベントカレンダー 2022 9日目を担当する永石です。
リクルートには2014年7月に中途入社して、最初は社内ICT領域でインフラエンジニアを担当、その後HR領域のプロダクトマネージャーとして『リクルートエージェント』や『リクナビ』のUX改善および新規機能開発を担当してきました。
この記事では、私が社内で活動している「男性育休アンバサダー」について紹介します。
仕事と育児のバランスがとれる職場に興味があるパパPdM(プロダクトマネージャー)はもちろんのこと、将来育休取得を視野に入れているプレパパPdMにぜひ知ってほしい内容になります。
リクルートが取り組む男性従業員の育児と仕事の両立支援
リクルートで働く人、特に男性って、猛烈に働くイメージがあって、あまり仕事と育児の両立ができているイメージってありませんよね?
実はリクルートは、従業員がジェンダーにとらわれず活躍できる環境整備に本気で取り組んでいます。
具体的には、2022年10月以降、男性従業員が「子どもの出生後8週間以内に、原則として5日以上(4週間以上推奨)の育休*を取得」することを促す方針を定めています。
また、こういった制度だけではなく風土醸成にも力を入れており、その施策の一環として今回紹介する「男性育休アンバサダー」を発足しました。これは育休取得を経験した男性従業員が、育児の魅力や育休取得の壁とその解決策、育児と仕事の両立に関するノウハウ等を社内外に発信していく、というものです。
仲間を助けたい・増やしたい。そんな想いからアンバサダーに応募
私はグループマネージャーとして採用や育成に関わる機会がたびたびあり、どうしたら一緒に働きたい仲間が入ってきてくれるか、どうしたら今の仲間が生き生きと働いてくれるかと考えることが増えてきました。そんなとき、第一期男性育休アンバサダーの募集を目にしました。
突然ですがここで、私の昔話をします。
私はリクルートに入社してから、第一子のときに6か月、第二子のときに8か月の育休を取得しています。
そのきっかけは2つあり、1つ目は前職の同僚への憧れでした。
前職は多国籍な職場で、よくプロジェクト単位で海外からメンバーを集めてプロジェクトが終われば解散するといった環境でした。
そんな中、とあるプロジェクトで一緒になった、とても仕事ができる同僚がいました。
彼の仕事っぷりは迫力があり、その姿に憧れを抱くようになりました。
最初はその迫力がどこから来るのかよくわからなかったのですが、長く彼と接するうちに、自分が「できること」「できないこと」を決め、その制約の中で最大限のパフォーマンスを発揮するように努める中から生まれる、誇りを持った姿勢にあるのだと気づかされました。
プロジェクトが終わり彼が帰国する際、今後の予定を聞いたところ、当面の間育休(彼の国でどういう名称か不明ですが)を取得するとのことでした。迫力満点の返答だったので、彼にとってベストな選択である事がわかりました。
自分の行動に誇りを持つってかっこいいな、自分も家庭を築いたら彼みたいに誇りを持った選択をとりたいな、と感じました。
時が経ち、私も結婚し妻が妊娠し、憧れの同僚を思い自分にできることはなんなのか、今一度考えることにしました。
わからないことが多すぎる。だがそれは妻も一緒。子供が生まれるタイミングで向き合う時間に差が生まれると、きっと妻と自分で目線がずれるだろう。妻と同じ目線で子供に向き合いたい。妻と一緒に育休をとって一緒に子供に向き合おう。
それが当時の自分なりの結論でした。
一方で、私が最初に育休を取得した2015年当時は、これほど長期の育休取得は周りに前例がなく、本当にこの選択は正しいのだろうかと悩みました。
私自身も社会人として自信をつけたい時期でしたし、キャリアにブランクができることにも抵抗感はありました。
そんな葛藤のなか、きっかけの2つ目となる、社内で行われた男性育休イベントに出会いました。
このイベントは、リクルートグループ(当時リクルートは分社化されていました)内で男性育休を取得した従業員が有志で開催したイベントでした。
同じ会社の中で、長期の育休をとり復帰後も仕事で成果を上げている人がいて、みんな口をそろえて「育休とってよかった」と言っている姿には勇気づけられ、自分の選択の背中を押してくれるような機会となりました。
話を戻します。
私は二度の長期男性育休を取得し、その後全社表彰を頂くなど、育児と仕事の両立を悩みながらも何とか成立させてきた自負はあります。
この経験は、上記のような二つのきっかけに出会えたおかげだと思っています。
これからパートナーの出産・子育てを控えているプレパパや、子どもがいて 時間的に仕事にフルコミットできない人に、今度は私がきっかけを与えることで、リクルートの魅力を知ってもらう、そしてリクルートの仲間の悩みを解消できるチャンスになるのでは?と思い、第一期男性育休アンバサダーに応募してみることにしました。
同志とともに情報発信
第一期男性育休アンバサダーは私を含めて6名います。経歴は様々ですが、みんな育休を通して得た経験を周囲に伝えたいと思う同志でした。
アンバサダーたちだけではなく、一緒に活動をするDEI推進室の皆さんもこの取り組みに本気で、アンバサダー発足後は最初の顔合わせで早速対談をセット、すごい早さで記事が公開されました。それがこちらです。
同僚の育休相談も随時受付中
こういった情報発信を重ねるなかで徐々に認知が浸透してきて、相談してくれる同僚が増えてきました。
相談者と話す内容は例えばこんな感じです。
育休をとるタイミングっていつがいいかな?
育休をとること家族に反対されたりしなかった?
上司にいつ相談した?
妻の産前産後のときって何か気をつけることある?
保活っていつからなにをやればいいの?
引っ越ししたほうがいいかな?
(女性の同僚から)夫に育休をとってほしいんだけどどうやって働きかけるといいかな?
働き方の悩みは尽きない。だからこそ情報発信は大事。
こんな感じで活動している中、うれしい想定外のことがありました。
以前一緒に働いていた女性の同僚から以下のようなメッセージが届いたのです。
まず率直に、自分の経験が誰かの励みになったことがめちゃくちゃうれしくて(ちょっと泣きそうになるくらい)、アンバサダーやっててよかったなーと感じました。
また、仕事と育児の両立に必要なことは、男性女性で別のものではなく、重なる部分もたくさんあるという大事なことに気づかされた、そんな貴重な経験でした。
育休という機会
社内には育休取得に関する情報をまとめたハンドブックがあるのですが、「育休という機会」と名付けられています。
個人的にはこのタイトルがとても気に入っていて、育休が必要に迫られるだけでなく、自らの価値観を広げる機会として捉えられると、もっとたくさんの人が育休に興味をもってもらえると思っています。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございます!
リクルートは女性従業員はもちろん、男性従業員の育児と仕事の両立支援のためにも、制度整備や風土醸成に本気で取り組んでいることを知ってもらえたらうれしいです。
男性が育休という機会をあたりまえに選べる世の中にするため、これからもアンバサダー活動頑張ります!