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プロダクト担当デザイナーが “クリエイティブ職協業” で知ったあれこれ

こんにちは!
リクルート中途入社1年目の渡邉圭貴です。プロダクトデザイン室のデザインマネジメント部で『ゼクシィ縁結び』 のUIUX設計・デザインディレクションを担当しています。 

突然ですが皆さん、専門性が違うデザイナーとの協業、していますか??
この記事では、私が兼務で参画した社内イベント「統括室キックオフ」の企画にて、異なる3つの組織が協業してクリエイティブを作り上げた事例をご紹介します。

とくにUIデザイナーとしてキャリアを始めた若手デザイナーや、インナーブランディング組織に興味のある方はぜひお読みください。 


統括室キックオフとは

正式には「プロダクトデザイン・マーケティング統括室」のキックオフイベント。
半期に一度の約1,600人規模の社内イベントで、ビジョンの共有や貢献したチームの表彰などを通じて組織の活性化を目指します。
今年の10月に実施したキックオフでは全国の拠点オフィスにてライブビューイングを実施しました。

紹介されるのは目覚しい活躍ばかりですが「へー、すごい人がいるんだなぁ。」で終わりにさせず、参加者にいかにして問いかけ、気づきを引き出させるかが我々運営メンバーの頑張りどころです。

協業体制とデザイナーの役割

協業する3組織は、

  • コミュニケーション&ナレッジ推進部(=コミナレ)→社内外への広報活動、組織活性のための施策を企画・運営する組織

  • ブランドプランニングユニット(=BPU)→各サービスのマーケティング・ブランディング・宣伝やそれに伴うクリエイティブを担当する組織

  • デザインマネジメントユニット(=デザマネ)→プロダクトのUIデザイン・UX向上を担う組織


クリエイティブ検討体制の簡略図

それぞれの視点からアイデアを持ち込み、より参加者に刺さるコンテンツ制作に挑みます。
ちなみに構成メンバーは、組織の血液循環のためにコアメンバーを除いて毎年入れ替わるようです。

とりわけ、クリエイティブ職であるBPUとデザマネの役割は、クリエイティビティとデザインの力で参加者の視座を上げる効果を最大化することです。

イベント参加者とクリエイティブの接点は以下の通りです。

  • 事前の開催告知メール

  • 当日投影するスライドショー

  • オープニング・TOPICS・エンディングの各ムービー

  • 事例紹介ムービーの挿絵

  • 当日配布する関連グッズ

  • 事後アンケート など

そしてもっとも重要なものが、これらのクリエイティブの親となる、全体のコンセプト設計です。
 
次の章では、私が提案したコンセプトシートを例に、協業体制の中でどのようにコンセプトを磨いていったのかを紹介します。

いざ実際にやってみた

事前に室長などにヒアリングした「組織方針」や「キックオフを通じて伝えたい想い」を咀嚼し、それらを効果的に伝えられる世界観やシナリオを考えていきます。

これは、BPUのデザイナーの方々に並んで私から提案したコンセプトボードのひとつです。
 
一人ひとりが自分の得意を磨き上げ、やがて巨大なロボットを動かし、一人では辿り着けなかった場所へ大きくジャンプする⎯⎯⎯。
 
という様を描いています。

機会をこねてこねて、わかってきた。
自分が好きな感触、
自分が得意なこと。君が得意なこと。
さぁみんな、持ち場について!
不可能だと思ってたことが、できちゃう予感。
最初の必さつ技、もうちょっとで出せたりして。

駆り立てあおう。
PUMPED FROM OPPORTUNITY

上の画像のようにイメージ画+コンセプト文でイベント全体のトーンを整えていく手法は、BPUに倣いました。
キャリア当初よりモバイルのUIデザインをしてきた私には「ユーザーの目に触れないクリエイティブを作り込む」というプロセスが斬新でした。
 
他にも以下のことを意識しながら、コンセプトボードを磨き上げていきます。

  • 室長などの「キックオフを通じて伝えたい想い」と乖離がないか

  • 統括室全員の心を動かすほど強く情緒・感動が届くような想いが込められているか。

  • さまざまな立場の仕事が考慮され、誰も蔑ろにされていないか

  • 解釈の余地を残しつつ、意図しない解釈を防げているか

  • 各種制作物への展開性が担保できそうか

各デザイナーが時間をかけて何枚も出し合い、足したり引いたりしながらコンセプトボードを作り上げていきます。
 
ちなみにカエルは「成長に伴い大きく姿を変える進化する」「跳躍する」などの特性からキックオフとの親和性が高く、何年か前からイベントキャラクターとして定着しています。
私の案は採用に至らなかったのですが、さらに世界観に入り込んでカエルの思いを五感で感じ「困難を突破する時どんな音がする?」「未知の挑戦ってどんな色?」「チャンスはどんな匂い?」などとブレストを進めると、より有効な案にできたのではないかと思います。
ちなみに私のアイデアは「パワーアップした仲間と共に」や「新たな景色を見に行いこう」といったメッセージとなって決定稿に盛り込まれています。
 
ここで、実際の成果物をいくつかご紹介します。
6人で分担・協働しながら作りました。

ブラッシュアップではコミナレチームからも積極的に意見が出され、ビジュアルが客観的にどう伝わるかと、事務局としてどう伝えたいかを的確にフィードバックしてくれました。
こういった、デザイナーの成果物が与える印象を一度言語化しては齟齬を埋め、繰り返しブラッシュアップのサイクルを回していくという技術も主務組織での仕事に持ち帰りたいと思います。
 
次は、本プロジェクトで特に学びになったことを紹介します。

デザイン協業における学び

1. “コンセプト“とは全員が同じ未来を目指す道標

私の認識よりずっと重要なものだと知りました。例えばイベントで「デザインを担当して」と言われたらキャッチーなビジュアルが先行してしまいそうですが、そうではありません。開催意義や参加者にどのような印象を与えたいかを丁寧に咀嚼し、それをどうデザインの力で最大化するかを何度も議論し、コンセプト文はもちろん、言葉にできない空気感までもチームの共通認識にします。
コンセプトボード自体は参加者の目に触れませんが、これをデザイナー間でしっかり認識合わせすることで、続く作業が分業になってもクオリティが維持されるのです。

2. “自由な発想”は想像以上に自由だ

日頃の業務において、私はすっかり「与えられた時間の範囲内で粘ろう」という考え方になっていたことに気付かされました。BPUの方々はずっと「もっと飛び出せ!掘り進め!」と唱え続け、締め切りギリギリでも、スケジュールを変える勢いで案出しに打ち込んでいたように思います。きっとそれは、行き過ぎるほど強く訴えないとメッセージが届かないことを知っているからでしょう。
あるべき姿を求めて徹底的にアイデアを練り上げていく手法は、コンセプトが重要なこういったイベント・プロダクトフェイズにはもってこいですね。

3. 横断PJは新任者にピッタリの場所

推進メンバーの話し方・言葉遣い・文面から、広く社内の雰囲気を感じられますし、どのようにアートディレクションに愛や丁寧さを盛り込んでいるのかがとても勉強になります。
交友関係を広げたいと考える新任者だけでなく、私のような中途社員にとっても、社内へのアンテナを強め、ものづくりの視野を広める場所になるでしょう。

4. 周囲の協力なくして兼務先での活動なし

一方で、兼務組織での稼働には主務組織側の協力が必要不可欠です。タスク調整はもちろんですが、例えばこれを機に、0.3人月抜けても回るようにフローや会議体から見直すなどといったことも必要になります。一見デメリットのようにも思えますが、別の方に業務の一部を引き継げばその方の経験値が増えて、双方にメリットがあるかもしれません。
また、私が稼働を割けた背景に、デザマネ側の組織強化もありそうです。私が所属するデザマネ組織の活動については、リクルート プロダクトデザイン室のブログをご覧ください。

5. あなたはどうしたい?

転職直後の頃は驚きましたが、リクルートにはキャリアや職能に関係なくみんなが発言する文化があります。特に三者協業となっているこのプロジェクトでは、一人ひとりが自分の立場や個性を強みに、感じたことややりたいことをどんどん発言する雰囲気がありました。
意見を求める→共感する→取り入れる、が繰り返されることで組織力が底上げされていくと感じます。

さいごに

事後の参加者アンケートでは、 KGIである満足度の目標を通年で達成。さらに「作り込まれたコンテンツに引き込まれた」などの嬉しいコメントもたくさんいただきました。

正直、主務組織と仕事の波が重なり居残りで作業することもありましたが、絶対に否定的なことを言わないチームメイトに支えられて、私も「このアイデアが誰かのもっと素敵なアイデアに繋がれば!」と頑張ることができました。私にも視座を上げる機会を与えてくれた、運営メンバーの方々に、この場を借りて感謝申し上げます!

さて、新年から早速、来期のキックオフの企画が始まろうとしています!
私はこれからも、
組織のあり方、チーム運営の方法、そしてプロダクトを磨き上げていく様々な手法を"DIG! DIG! DIG!"し、
デザマネが介在する意味を見出していきたいと思います!
レッツ、つのだせ、やりだせ、めだまだせ!

最後までお読みいただきありがとうございました。


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