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「この数字を上げて」のミッションにどう立ち向かったか 〜KPI改善の解像度を上げるヒント〜

クリスマスまであと少しですね🎅
こんにちは!リクルートの新規事業開発室で『エリクラ』というスキマ時間にすぐに働けるスキマバイトアプリのPdMをしている岡部未祐です🎄
前職では事業会社でアプリのエンジニアをしていましたが、どうしたらもっと多くの人の課題解決ができるのか、もっとサービスの売上を拡大させることができるのか、を深く考える仕事がしたくてリクルートにPdMとして入社し、もうすぐ2年が経ちます。

このnoteで伝えたいこと

今回は私が『エリクラ』のKPI改善をするために数字の解像度を上げにいった過程から、
プロダクト改善へつなげる分析軸決定の工夫と、そこで得た学びをシェアできればと思います。
KPIを設定したものの、数字を上げられそうな動かせる数字への分解ができず施策の精度が悪い…などのお悩みや、目標数値を動かす施策を考える際の参考になれば幸いです。


はじめに『エリクラ』とは?

私の担当サービス『エリクラ』は、自分のすきな時に、すきな分だけ、 自由に働けるお仕事が見つかるサービスで、いわゆる”スキマバイト”のマッチングアプリです。

短時間で働けるお仕事をたくさん掲載しており、お仕事をする際の面接やシフト提出は一切不要。現在は不動産清掃や点検のお仕事を多く掲載しています。

もし、この投稿を読んでくださっている方の中に人手不足で困っている企業の方がいらっしゃいましたら、是非「エリクラのnoteを見た」とお問い合わせください。
https://erikura.net/business/
また、『エリクラ』はどんな人でもお仕事ができるサービスです。ぜひ皆さんも近所のお仕事をしてみてくださいね🧹
https://erikura.net/

与えられたミッション「マッチング率を上げよ」

『エリクラ』は掲載されたお仕事と、そのお仕事で働きたいユーザーをマッチングさせるマッチングプラットフォームです。『エリクラ』の価値はお人手を必要としている企業と働きたい人をマッチングさせることであり、売上自体もマッチングフィーから成り立つ構造になっていることから、重要KPIとして「マッチング率」が置かれていました。『エリクラ』に配属された私はまずこの「マッチング率」を上げることがミッションとして課されました。

うまく伸びない数字に混乱する私

当時の『エリクラ』では、1ヶ月単位のお仕事が掲載されている割合が高かったため、月ごとにマッチング率をモニタリングしていました。
ですが月ごとにマッチング率の計測をするだけでは数字の解像度がとても荒く、何か施策を打ってみても結果が出ないことや、改善したように見えるがそれが施策起因なのかよくわからず、再現性の高い施策を打つことができない状態が続きました。
状況を打開するために各所へ相談をするも、どうも全員マッチング率の捉え方や分解方法が様々で、会話が収束せず私は大混乱…

ここでようやく全ては数字の解像度が低いせいだと認識しました。「マッチング率を上げよ」のミッションを達成するためにはとにかくこの数字の解像度を上げなければいけません…!
今回は大きく3つのことに取り組んだので紹介します。

数字の解像度を上げるために行ったこと

①施策実行可能なひとつ下の切り口を探る

マッチング率だけでは語る数字が大きい事を身を持って知ったため、KPIの子要素となる変数を分解し構造化を行おうとしました。ここで言うマッチング率は「マッチング数/お仕事数」と定義しています。この場合、マッチングの数はユーザーの数に依存するので、マッチング率の構成要素として「ユーザー数」と「お仕事数」に分解できそうです。ところが実際には、「お仕事が多ければユーザーが集まり、ユーザーが集まればお仕事も増える」というように変数同士が相互に依存しあうため、ツリーの形で構造化すること自体を諦めました。
その代わり、マッチング率を上げるというお題に対して逆の発想で、マッチング率が低いお仕事の特徴を見つける方向に思考をシフトしました。
まず、5W1Hを使い切り口を洗い出しました。今回の分析はマッチング率を上げる施策につなげることが目的なので、緻密さよりもスピード感を持った適切な情報の取捨選択を重要視しました。切り口を見つけられたとしてもそこにアプローチする施策を作れなければ意味がないし、データ抽出ができなければ元も子もないので、「その切り口から分析を進めたとして施策は実行可能か?」という観点と、「そもそもデータ抽出が可能か?」という観点を追加し、詳細分析をする切り口を厳選しました。

※例示であり、実際の内容ではありません

こうすることで、マッチング率を低くしている要因の大雑把な場所の特定が可能になりました。

②どこで数値が悪化しているのかを特定する

このままでは大雑把な悪化要因までは分かるものの、まだ施策化できるほど悪化ポイントが明らかになっていません。更に状況を深掘るために、①で決めた切り口ごとにそれぞれお仕事応募→完了までのファネル分析をし、その中から明らかに悪化傾向にある切り口を抽出、ボトルネックを特定しました。

※赤枠部分がボトルネック
※例示であり、実際の内容ではありません

こうすることで、切り口×ファネルの指標からマッチング率を低くしている要因を更に細かく特定することが可能になります。

③ダッシュボード化

②までの分析は手元でクエリを書いて行っていましたが、このデータは定常的に見に行きたい内容のため、その度にそれぞれのクエリの抽出期間を調整するのはかなり手間になってしまうと思いました。
元々『エリクラ』チームではBIツール(Looker)に基本的な情報を同期していたため、不足情報を少し追加しつつダッシュボード化し、いつでも好きなときに好きな期間の数字を見られるよう整備しました。

数字の解像度を上げた結果起こった変化

今までは数字の解像度が低すぎたせいで
「今月はマッチング率がかなり低い着地になりそうなので、とりあえず応募率を上げられそうな施策を実行します。」
という非常に精度の低い施策推進をせざるを得ない状況でした。

※赤枠部分がボトルネック
※例示であり、実際の内容ではありません

もし今月が "数字の解像度を上げるために行ったこと ②どこで数値悪化しているのか特定する" で例示した上記の表と同じ状況の場合、
応募率を上げる施策は大阪府では有効でも東京都では無駄になってしまいます。
数字の解像度を上げたおかげで
「今月のマッチング率がかなり低い着地になりそうですが、原因は東京都のお仕事完了率の低さにあります。東京都限定でお仕事完了率を上げる施策を実行します 。」
というような精度の高い施策推進が可能になりました。加えて、お仕事完了率が課題だと分かるため、ユーザー体験の改善に関してもお仕事完了に至るまでにスコープを区切り、さらに深掘りすることが可能となり、より深いユーザー体験の課題特定が可能となりました。
また、マッチング率が低いという事象に対して、どこで何が起きているのか?の目線をチーム内で合わせられる土壌を作ることができ、混乱を予防できました。

まとめ

今回私が「この数字を上げて」のミッションに立ち向かうため行ったことをまとめると以下の3つです。この記事がどなたかの助け・学びになれば幸いです💪

①目標数字の解像度をあげよう
数字の解像度を上げるためには詳細分析が必須になりますが、分析は深く進めるとキリがなくなりがち。その分析結果は施策につながるか?を意識すれば、情報の取捨選択ができスピードアップが可能に!

②どこで何が起きているのかを把握しよう
目標数字のアップダウンに対して、どこで何が起きているのかを把握すれば、精度の高い施策推進が可能に!

③数値を可視化して目線を合わせよう
目標数字に関連する各数値を可視化することで、チーム内の数字に対する目線が合って議論が円滑に!

最後に

PdMの仕事は幅が広いですが、今回は施策推進のかなり前段階の課題特定をする部分の紹介になりました。課題特定ができたら施策推進やUXの追求をしていきます。リクルートの規事業開発室のプロダクトマネージャーは、このように大きなお題に対してデータを見つめたり、カスタマーと向き合ったりしながらプロダクトの隅から隅までに関われて、じっくりプロダクト改善に挑戦できます。私もキャリアをチェンジしてからまだ間もない身ですが、日々壁にぶつかりながら試行錯誤して自分で考えて前に進んでいくことがとても刺激的で楽しいです!
この記事を通じてリクルートのプロダクトデザイン室に興味を持っていただけたら幸いです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!よきクリスマスをお過ごしください🎅

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9月に社内研修制度を使ってUX特化のカンファレンスに参加したレポートも書いていますので、興味のある方は是非読んでみてくださいね〜!🎁



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